お陰さまで2日間に渡る下剤攻撃の末、無事に大腸検査が終わりました。
見事に異常無しでした。
綺麗なピンク色のマイ腸壁はとても美味しそうな「てっちゃん(焼肉のホルモンのこと)」のようでした。
それではボイトレTipsです。
「私たちは言葉を話すことで声帯の使い方を修得してきます。」
「日本人は日本語を話すことで母音ぶつ切れの発声を覚えていきます。」
「英語圏の人は話すことで歌う時と同じ声帯の動作を覚えていくのです」
という前回の続きです。
日本人の赤ちゃんがシャウトするように大声で泣き叫んでも「赤ちゃんの声帯ポリープ」ってまず聞いたことがないでしょう?
これは日本語を発音する時に必ず起る「声帯に負荷のかかる発声動作」を覚える前の発声なので声帯に負荷がかからないからなんです。
簡単に言えば日本語を覚える前の赤ちゃんは理想的な声帯閉鎖が行われて、良い発声をしているということです。
日本語を覚える前は日本人も外国人と同じように声帯を使って、同じ声を出しているんです。
こう書くと「人種が変われば、体格や骨格が違うから、同じ声にならない」と言う人がいますが、それは共鳴の話であって、ここでお話ししているのは共鳴させる前の原音、つまり声帯の振動音の話なのです。
そしてその振動音がオペラもPOPも演歌も民謡も、すべてのジャンルの歌声を作っていくのです。
声帯を豊かに振動させるスキル、つまり声帯のコントロールがどれだけ大切かを分かっていただければ幸いです。
今日のTipsは短いけれど、良い歌声を獲得する上で一番重要なことを書いています。
「オイラは赤ちゃんじゃないよ」とか言わずに、声帯の振動がすべての発声の鍵を握っているということを理解してください。
朝のワイドショーで司会のタレントがゲスト出演のシンガーが歌い終わった時に「わー、良い声ですねー、朝なのによく喉が開いてますねー」って言ってましたが、「喉が開くって何よ?どういう状態か説明してよ」ってツッコミを入れたくなります。
「発声の初動は声帯を閉じます」とレクチャーを始めると「先生、喉は開くんじゃないんですか?」という受講生がかなりいらっしゃいます。
誰かにそう習ったのでしょう。
おそらく喉を力で締め付けないで、という意味で「喉を締め付ける」の反対は「喉を開く」なのでしょう。
でもこの「喉」ってどこの部分を言っているのでしょう。まさに曖昧ですね。
発声の原理は曖昧なものではないのです。
物理的な動作の結果で音が出るのです。
この原音がしっかり出てこそ、その先にボーカルの感性で歌を仕上げていく領域に入れるのです。
巷の都市伝説的なボイトレ話から少しでも多くの人が解放されるように祈りつつ、今日はこの辺でおしまいです。
もちろん、また明日もさらにTipsは続きます。
どうぞお楽しみに。
あー、2日間、7リットルの下剤は大変だった!
今日はぐっすり眠れそう(^-^)