病院の朝は早いです。
大量のステロイド剤を投与中なので4:30には目覚めています。
6:00には看護師が検温、血圧測定、ときに起きぬけの採血にきます。
この病院の看護師は若い女性が多く、マスクを着用しているのでみんな美人に見えます。
ごく稀にそれなりの人もいますが、それでも私は朝からハッピーです。
そんな時ふと思うんです。
やはり顔は口元、歯並びが大事だと。
「芸能人は歯が命」っていうコピーがあったけれど、口元のバランスがとれていてキレイな人は良いなって昔から思っています。
私も特に口元のバランスが良くなくてイケメンとは程遠いけど「男は顔じゃないから」と言いつつ「もし顔が福山雅治くらい良かったらライブ会場は東京国際フォーラムだったな」なんて思ったり(笑)
でも未だに私の音楽を聴いてくれるファンの方々がいらっしゃるから、私はホントに幸せです。
まだステロイドが大量に投与されている状態なので、いささかハイな文章で失礼しました。
あとで反省するのかな?(笑)
さて、
前置きが長くなりましたが、ボイトレTips本題に入ります。
「声帯のコントロール」というテクニック、どうしてこんなにシンプルで合理的なスキルが日本で活用されていないんだろう?
これがキリガヤ・メソッド構築のスタートキーワードでした。
スティービーワンダーやマイケルジャクソンはあんなに素晴らしい発声をしているけど、日本にはあんなボイスのシンガーがどれほどいるだろうか?
LAでのレッスンの発声は「Ney~」という言葉で始まりました。
なんでも声帯が閉じやすい言葉(音)だとフローレンスは説明しました。
「ん?」と思ったあなた、すでに巷の共鳴法をベースにしたボイトレに毒されています。
良い発声のためには、喉は開くんじゃないの?と。
声帯は閉じたり開いたりします。
私たちの身体は声帯を開いて肺へ空気を入れたり出したりする構造になっています。
声帯を閉じると声帯が弁の役目をして空気の出入りが止まります。
吐息を喉で止めた時に圧力を感じている部分(器官)が声帯です。
※造語ですが分かりやすく、吐き出す息を「吐息/とき」と書くことにします。
声帯を閉じて吐息を止めます。
そのまま、声帯を開くのではなく閉じたままリラックスさせて柔軟性を持たせます。
そうすると閉じ合わされた声帯の隙間を吐息が通り抜けて行きます。
この時に声帯が振動します。
この振動が声なんです。
声の元はお腹や胸や頭から出ているのではなく、喉骨の中の声帯から出ているんです。
この振動がしっかりしていないと、いくらベルカント唱法もどきで共鳴させようとしても音源の元が鳴っていないので良い声が出ないのです。
ベルカントもどき唱法でこもった鼻声で歌っている人は、確実に声帯に負荷のかかった喉声になっています。
これも声帯ポリープの餌食になります。
音大卒の方のトレーニングをさせていただいた時、その人が呟いた言葉が「なんで学校でこれを(声帯のコントロールを)教えてくれないんだろう?」でした。
それはセスのメソッドを日本人の発声特性に合わせて構築したキリガヤ・メソッドで得られる唯一無二のスキルだからです。
POPボーカルも声楽も声の元を的確にコントロールすることは必須です。
音大生レベルの日本の声楽家の声と海外の同レベルの声楽家の声の違いにはとても驚きますが、何が違うかというと「声帯の振動のさせ方」つまり声帯のコントロールが出来ているか、いないかの違いなんです。
日本人はなぜ海外のシンガーのように声帯のコントロールが上手く出来ないのか、それはまた明日のブログ書くことにして今日は休みます。
24みたいに続きものになっちゃったけど、まだあと10日は入院してますから、このシリーズは退院前には完結させます。
ちなみに、SAXやハーモニカなどがメロディを歌うように表現できるのは、発音原理が声帯の振動と同じだからなんですね。
あー、明日は大腸検査だ。一日がかりらしい。2リットルのポカリを薄めたような液体を飲まされるらしい。あー。