11月。
移植時期はいつだろう…。
3月にはお兄ちゃんの卒園式。
4月には入学式。
急いではいるけれど、
出来る事なら夏休みがいいな。
夏休みにもなれば、
にっちゃんも5000gにはなっているかもしれない。
私の勝手な理想は夏休みでした。
そして12月中旬
採血の際に白血球の異形成が出たり出なかったりしている…という事で。
骨髄検査
いつも通り。
にっちゃんは麻酔をされるので、
採血よりもへっちゃらです。
後日、
にっちゃんの面会に来た私を見かけるなり、手を止めて話かけてきた主治医。
「結果が出ましたので、またご主人と都合の合う日を教えて下さい。」
「先生…何かあった?」
凄く凄く嫌な予感がした。
先生「…詳しくはご主人と一緒の時がいいと思うけど。ブラストという白血球の異形成ですよね…いわゆる芽球ですよね。それが6.5に上がってました。」
私「それ上がってたらどうなん?」
先生「白血病です。」
私「にっちゃん…ガン化してしまったって事?」
先生「んー…前よりは…という感じです。また詳しくはご主人との時に。」
全然分からん…。
前よりって何やねん…。
ガンなん?ガンやないん?
ブラストって何やねん。
普通なんぼやねん。
なんぼやったらアカンねん。
ボーダーラインはどこやねん。
立ち話だったこともあって、
ふわっとしたまま
爆発してない
時限爆弾だけ渡された気分でした。
主人に言うと、
翌日大丈夫だったので
面談は翌日になりました。
私は色々分からず、
先生にも聞けず、
看護師さんも先生からのお話は自分たちが話せないルールもあり、
私はにっちゃんの状況が知りたくて
翌日まで待てず
ルール違反を犯しました。
こども病院に電話して、
血内に繋いでもらい
状況を説明した。
電話口はたまたま血内の部長でした。
にっちゃんが白血病になったのかどうか、
ブラストがいくつならアウトなのか。
ブラスト6.5なら移植に手遅れなのか。
それらをとにかく知りたかった。
だけど、部長さんは
「お母さんのお気持ちは分かります。だけど、今は主治医の先生が1番にっちゃんの事を理解してます。こちらに聞くのは、違うんです。移植に関しては、みんなで考えてベストを尽くします。ブラストが増えるのも想定してます。だけど、今は主治医の先生を信じて、そちらで聞いて下さい。
今お話出来る事はありません。」
凄く恥ずかしかった…
そして、一生懸命にっちゃんを診てくれてる先生にとても失礼な事をしてしまった。
主人にも
「そんな事をしていたら、裏切られるぞ」
と怒られた。
怖くなった。
そんなつもりじゃないのに…
だって…
にっちゃんがガンになったら、
移植だけで済まない。
ガン治療+移植になる。
ガン治療と移植になれば、
致死率が50%を超えると言われている。
ふわっとした情報だけで
冷静になんかいられなかった。
訳の分からない怒りや不安を抱えたまま
翌日の面談を迎えました。
先生
「昨日も少しお話しましたが、ブラストが6.5です。普通でも1か2あるかないかです。
5を超えたら明らかに異常です。6.5なので、確実に進行してます。
こうなれば早く移植をしないと手遅れになります。すぐに、こども病院に連絡をしてスケジュールを聞いてもいいですか?」
私「はい、お願いします。
先生?ブラスト6.5は白血病になったってこと?白血病はいくつから?移植するにはブラストがなんぼ未満やったら移植だけの治療が出来るの?」
先生「ブラスト6.5は悪い細胞が出てるけど、まだ白血病じゃないです。白血病は20以上です。移植に対してのブラストというのは分かりません。」
私「いつぐらいに移植出来たらいい?」
先生「早ければ早い方がいいです。1月に出来たら…」
お兄ちゃんの1月の生活発表会…
卒園式…入学式…。
一生に一度の大切なイベントを
私は付いていてやれないのかな…。
どうかにっちゃん…
お兄ちゃんとの大切な時間を
ママにちょうだい。
一生懸命頑張って練習しているお遊戯を
ママはこの目で見てあげたい。
よく頑張ったねって褒めてあげたいし、
抱きしめてあげたいんだよ。
にっちゃんの体がもう少し…
頑張ってくれますように…。
そう願うばかりでした。