S子はアリババについてドクターに相談し、
ドクターの意見を踏まえて
孫の歩美ちゃんに電話をした。
本当なら長男のケンジ郎さんに電話すべきだったが、
やり取りをする中で、長男のケンジ郎さんは「多分、孫の歩美ちゃんにうまく説明出来ないだろう」とS子が判断したからだ
これはノンフィクションです。
登場人物の紹介
老人ホーム→湯婆婆の館
看護師→S子
看護師→アナー
相談員→ジェントルマン
利用者(おばあちゃん)→アリババ🐜
長男→ケンジ郎
孫→歩美ちゃん
では、始まり
S子「ジェントルマン、ドクターに電話しました。」
ジェントルマン「ああー、そうなんですね。ドクターはなんて❓」
S子「ドクターは…」
骨折だけなら🦴手術はできる。
でも食事が食べれない状態を考えると全身状態が悪いやろうから、手術は無理。
そんな状態で手術をするためだけに病院の紹介は出来ない。
平均寿命も超えてる上に認知症も進んでる、そして精神疾患まで抱えて…点滴するもの大変な状態。
今の状態になったのは、骨折が1つの誘因になったと思われるが、今の状態を受け止めてこのまま看取りをしたらどうか。
S子「と、いう意見でした。」
ジェントルマン「なるほど…」
S子「で、S子が電話します。」
ジェントルマン「わかりました。」
S子「相談しますって言ってたから、またかかってくる予定やろ❓」
ジェントルマン「はい、また、かかってくると思いますけどね」
S子「まあ、でも…ドクターの意見を伝えても、悩むでしょうから。」
ジェントルマン「でしょうね。」
S子「電話はケンジ郎さん❓歩美ちゃん❓」
ジェントルマン「僕的には歩美ちゃんですね。」
S子「そうかあー、でも身元引受人はもちろん長男のケンジ郎さんよな❓」
ジェントルマン「そうです。でも…意志が強いのは歩美ちゃんですし、ケンジ郎さんとのパワーバランスも歩美ちゃんの方が強い感じがします。」
S子「そうかあ…じゃあ、やっぱり歩美ちゃんやな。」
ジェントルマン「で…看取りを勧めるんですか❓」
S子「いいえ」
ジェントルマン「そうですかー」
S子「もし、今、ドクターの意見を踏まえて看取りを勧めて、家族が同意しても…それは家族の本心ではない気がします。」
ジェントルマン「確かに…入所前の面談で、たくさん時間をかけて説明しましたもんねー」
S子「はい今この状態になって、看取りを選択出来ず、延命もはっきりと希望しない状態で悩んでいるなら、S子は延命を勧めます。だって、亡くなってしまうと、延命も看取りも出来ませんから」