ジェントルマン「なんか、孫の歩美ちゃんが…今年の年末年始が最後になるかなあー、だから一緒に過ごします。って言ってました。」
S子「そうかあ。じゃあ、理解してくれてるって事かな❓」
ジェントルマン「そうですね。面談から2ヶ月くらい経ちますけど…家族も覚悟してるんじゃないですか❓」
S子「それなら良かった。」
登場人物の紹介
老人ホーム→湯婆婆の館
看護師→S子
看護師→アナー
相談員→ジェントルマン
利用者(おばあちゃん)→アリババ🐜
長男→ケンジ郎
孫→歩美ちゃん
では、始まり
去年の年末から
今年のお正月にかけて
アリババは長男のケンジ郎さんと孫の歩美ちゃんと家族水入らずの年末年始を過ごした。
退院して2ヶ月
ショートステイと家を行ったり来たりして
まあまあ、落ち着いて過ごしていた。
もちろん精神科の薬も再開していたけど食事はまあまあ食べていた。
S子「アナーさん、アリババ良かったなあー」
アナー「そうですね。落ち着いていますもんね。」
S子「うん。面談の時は色々考えて、退院後やし、体力も心配やったし、精神面も心配やったから」
アナー「確かに。でも…今、退院して…」
S子「2ヶ月」
アナー「そうかあー、2ヶ月かあー、精神科の薬も同じ薬飲んでますけど、ご飯もまあまあですし、このままの状態が続けばいいですね。」
S子「うん、S子もそう思う。まあ、特養になる時は車椅子状態になってから…って伝えてあるから。」
アナー「転倒したら骨折するでしょうね。あの歩き方では…」
S子「うん、そうやな。まあ、家で転倒する事を望むけど…湯婆婆の館で過ごす時間の方が断然長いもんなあー」
アナー「うん、転倒する前に、車椅子生活になれば…骨折は免れると思うけど…」
S子「まあ、でも大人しく座ってるとは思われへんよな」
アナー「んー、確かに。じゃあ、転倒して骨折して車椅子生活、というパターンですね。」
S子「そんな気がする💦」
今年の1月2日
ジェントルマン「S子さん、アリババなんですけど、孫の歩美ちゃんがそろそろ特養待ちを…と言って来ました。」
S子「ん❓車椅子ちゃうやん」
ジェントルマン「そうなんですけど…年末年始の介護で疲れたみたいで…もう排泄が大分しんどくなって来たみたいです。」
S子「車椅子になって、区分変更申請して介護4とか5になったら…って話しやったよな❓」
ジェントルマン「そうですけど…」
S子「もういいわ、きっと何を言うても、S子の意見なんて通らんもんな。いつもの事やもんな。」
ジェントルマン「いや、そんなことはないですけど…」
S子「いいやん、いいやん、じゃあ書類の準備してもらって。S子は診療情報提供書があったらそれでいいので」
ジェントルマン「はい、わかりました。」
そう言ってから10日後
ジェントルマン「S子さん、アリババの診療情報提供書です。」
S子「ありがとう、じゃあこれで、内科的な薬も精神科も全部、嘱託医ドクターに処方してもらうことにしていいですか❓」
ジェントルマン「はい、お願いします。」
転倒せずに
今の状態(精神的にも落ち着いて食事ができる)が長ーーーーく続きますように。
S子はそう願った🙏💫✨