登場人物の紹介
老人ホーム→湯婆婆の館
看護師→S子
看護師→アナー
相談員→ジェントルマン
利用者(おばあちゃん)→アリババ🐜
長男→ケンジ郎
孫→歩美ちゃん
では、始まり
S子「とりあえず、前回の引き続きで薬を飲んで経過を見ています。過去にも伝えましたが、暴力行為の激しい人はショートステイも特養も預かることは困難です。」
ジェントルマン「それは前々からお伝えしてましたよね❓」
長男「はい」
S子「杖で人を叩く行為は、かなり危険です。四六時中、見守りができる施設ではありませんので、たまたま叩いた相手が職員で良かったと思っています。」
長男「いや〜、そうですね」
S子「大声や徘徊だけなら大した事ではないんですが...杖を凶器に叩くのは💦でも、杖がないと歩きにくいですしね。杖がなかったら転倒するでしょうしね。だから杖を取り上げる訳にもいかず...」
長男「・・・」
S子「精神科で調整してもらった薬は今後も必要であると思います。ただ、精神を落ち着かせると、行動も落ち着きますので、その結果、今まで出来ていたことが、出来なくなる可能性はあります。」
長男「あ〜、なるほど」
S子「施設で集団生活をするために、落ち着いてもらう方法として、薬に頼らないといけない状況にご理解いただきたいと思います。そして、S子としては、歩ける間は今まで通り、通所介護でショートステイを利用したらどうでしょうか❓」
ジェントルマン「そうですね。もちろん、今までより日数を増やすことは可能です。ただ精神科に通院も居ないといけないですし、ご家族さんの気持ちを考えると、まだ何か後悔しそうな感じもありますよね❓」
歩美「ん〜、まあ...」
S子「ショートステイの日数を増やして、デイサービスを辞めて、精神科に通院しながら、ショートステイで経過観察したらどうでしょう❓すぐに特養じゃなくても、今ならまだ歩けるので、家での介護もできると思います。」
歩美「そうですね。車椅子になったら、大変ですけどね。」
ジェントルマン「いつか、必ず転倒します。これは誰にでも言えることです。」
S子「特にアリババの歩き方を見ていると...転倒するでしょうね。」
ジェントルマン「転倒して骨折して...という話を最初にしましたけど...その時が来てから特養を考えても遅くないですよ。」
S子「そうですね。そうしましょう。とりあえず今回はショートステイの日数を増やして、精神科に通院して、自宅介護をしてもらうという事で。」