<当教室の2か国家庭の年長児が虹橋校の入学前面接を受ける>
先日、上海日本人学校虹橋校で入学前面接があった。
面接で子ども達は沢山の質問を受け、ある文字も書かされる。
同席した2か国家庭の親御さんからの言葉だったが、面接官達からの質問に対する受け答えに「・・です。」「・・ます。」体で丁寧に答えることが出来、指示されや内容の文字もきれいに書けて大変褒められたとのことで、そのお母様はたいそう喜んでいらっしゃった。
この子どもは多分合格だろう・・・。
この年長児は当教室へ4歳から通っている。
入会当初は、じっと座っていることが難しかったし、私の話を良く聞いてその指示に従って学習を行うことは難しかった。
入会から一年半以上が経過して、ここ数か月は学習態度や言葉遣いに関して私から注意されることも激減した。
ひらがな・カタカナをマスターして、助詞を用いた短文もきれいに書けるようになった。
最近は1年生で習う漢字にも興味を持ち始め、毎回数個の漢字学習も加わった。
そんな矢先の親御さんからの報告に、私は心から嬉しかった。
<2か国語家庭の子どもの特徴と指導の困難な点>
この子どもが入会した当初は、正直私も手こずった。
2か国(日本と中国)家庭の子どもと日本人家庭で育った子どもには、当然生活習慣に違いがある為、指導する側にも工夫や知恵が求められる。
まして、その子どもが日本人学校への入学を希望しているなら、私もその子どもへの指導や躾は日本式スタイルになり、その子どもが入学して学校生活に困らないようにと願い指導にも気を配る。
静かに先生の話や指示に聞き従うというスタイルになるには、日本人両親の家庭の子どもより時間がかかる。
日本人と中国人は、声の大きさに関して考え方や習慣が違う(言語的に中国語の母音の発音や発声は大きな音になりやすい)ので、人が多くいる場所では、あまり大きな声で話さないように指導する必要がある。
当教室では幼児に対しても、クラスの中では静かに話して他の人の迷惑にならないように行動する事、年上の子どもや大人には、です・ます体で丁寧な言葉遣いをする、自分の番が来るまでうろちょろせず静かに待つように4歳から指導している。
このような指導の全ての事が、入学前面接で功を奏し、面接時間もじっとして面接官のお話に耳を傾け良く聞き立派な受け答えが出来、指定された内容をきれいに書けて面接官から褒められる一助になったと思うと、私自身も当教室の幼児への教育の基本的理念の正しさを改めて実感したのだった。
<新しい2か国語家庭の子ども>
先月も一人、再来年の虹橋校入学へ向けての準備に4歳児が入会した。
子どもの母語は中国語。
現在、その子どもが通っているのは日本人向けの幼稚園。
私との会話は、基本的に日本語。ところどころ中国になり自分の考えは中国語で話す。
3回目のお稽古が終わり、お稽古の最初と最後に頭を下げて「こんにちは」と「さようなら」が言えるようになった。
一歩一歩の積み重ねだが、あと1年で大きく成長してくれると信じて指導している。