「真草千字文」の草書部分
もう随分前のことですが……
臨書をするときに、先生から釘を刺されていたことがありました。
それは、
「臨書をするときは、形を覚えていきなさいよ」
ということです。
この当たり前のことが……
なかなか大変です。
抜群の記憶力があれば、一度書いてそれで覚えてしまうかもしれませんが、自分にはそういうところはないので、反復したり思い出したり、言葉で説明したり……ある程度の負荷と時間をかけていかないと難しいです。
「一通り臨書したら、その古典のことは分かる」のは幻想、と思っていた方が、自分の記憶力に期待しすぎないので私にはいい^^
これは、普段の字をきれいにするためのペン字練習、も同様。
手本の字を見て、形を覚えていかないと、字は変わりません。
「1度手本を見て書いたものは習得できている」
なかなかそういう人は少ないと思います。
もちろん、部分的には1度で習得することもあるかもしれませんが、だいたいのものは反復しないと習得しないと思っている方が、長く上達していけます。