来る日も来る日も少女は蹲ったまま。
少女は人間に絶望していた。
そして、自分もまたその絶望すべき対象の人間であることに絶望していた。
いつもにこにこ愛想がよかったおばさんに母親は殺された。
家族である筈の祖母に母親は追い詰められた。
そして、少女もまた追い詰めた一人…。
その日から、少女の心は闇に閉ざされた。
晴れの日も雨の日も雪の日も。
少女は人間に絶望していた。
そして、自分もまたその絶望すべき対象の人間であることに絶望していた。
いつもにこにこ愛想がよかったおばさんに母親は殺された。
家族である筈の祖母に母親は追い詰められた。
そして、少女もまた追い詰めた一人…。
その日から、少女の心は闇に閉ざされた。
晴れの日も雨の日も雪の日も。
来る日も来る日も少女は蹲ったまま。
行き交う人々を遠目に、少女は蹲る。
ある日、一人の女の人が目の前に立った。
そして、少女にそっと手を差し伸ばす。
心配しないで。
私は貴方の苦しみも辛さも悲しみもちゃんと分かっているわ。
優しく瞳で訴えかける。
さあ手を取って。
明日に向かって歩きましょう。
恐る恐る手を差し伸ばす少女。
その手の感触を確かめる。
取ったその手はとても温かかった。