本書より
「楽園はよほど我慢のならぬところだったのだ。そうでなければ、最初の人間は楽園に安住したはずである。この世はというと、どうやら輪をかけて我慢のならぬところであるらしい。なぜなら、人びとはかつての楽園を愛惜し、別種の楽園を未来にあてこんだりしているのだから。では、何を為し、どこへ行けばいいのだ? 何もしないこと、どこへも行かぬこと、それに尽きる。
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結局、幸せというのは「今」にしかない。
という逆説的な意味に私には取れた。
E.M.シオランという人物の存在を知って、とても興味を持っているが、まだその著書は一冊も読んでいない。
怖いから。
洗脳されそうだから。
そのネガティヴな言葉の渦に飲み込まれて、そのまま浮き上がってこれなくなるような、そんな恐さがある。
いつか読めるだろうか。
いや、もしかしたら読まなくてもいいのかも…。
という気もする。