恋愛セオリーなんて誰が決めた 5 | KIRAKIRA☆

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こちらはスキップビートの二次小説ブログです。CPは主に蓮×キョ-コです。完全な個人の妄想の産物ですので、原作・出版者等は全く関係ありません。また、文章の無断転載は固くお断り致します。

注)桃色あります!




「・・・・・タバコ吸うなら換気扇まわして」



前触れなく聞こえたつぶやきに、カインは視線を降ろした。

先ほどまで気絶していたキョーコがシーツの上に同じ姿勢で身体を横たえながら、視線だけこちらを向けていた。


その瞳の静かさは、先ほどの激しい劣情も欲望も、絶望も何も見つける事は出来なかった。


「・・・・・来週には引っ越すんだろ」

「匂いがつくのが嫌なの。」


やれやれと言いながら、カインは換気扇ではなく窓を開ける。

入ってくる風が心地よくて、部屋に篭っていた濃密な空気を清浄してくれた。


「・・・・ちょ・・・・」

「換気するんだろ?」


咎めるようなキョーコの声を遮って、カインはタバコの日を消すと再びキョーコに覆いかぶさった。

さっきまで吸っていたタバコの臭いが鼻をくすぐり

いつの間に脱いだのか、さらされた上半身の素肌が熱を伝えてくれる。


こうして改めて見るとバランスのいい体つきをしていると思う。

鍛えられているというか、堕落した生活ではまず得られないラインだ。

思わずまじまじと見て、指を這わせると手首こと掴まれてそのまま口に含まれた。

その妖艶な仕草と水音にドキリとする


「あ・・・・ッ」

「誘っているのか?」

「そんなわけじゃ・・・」

「足りないだろ?まだ・・・」


そう言って舌を這わせていくと、ふるり・・・と身体が震える。



「流石に4度もやれば慣れるか」


反応の良さに満足して、ニッと笑うと行為を再開する。


「声、あまり上げると外に聞こえるかもな」


耳元で囁やくと、恨めしそうに睨みつけられて。

先ほどよりも激しく貪り、キョーコは声を必至に抑えながらも、それゆえに先ほどよりも乱れていった。






身体が作り替えられてしまった様だ


何度も何度も意識を飛ばされて

激しく打ち付けられて、シーツはぐちゃぐちゃだった


自分の知らなかった自分が自分の身体を動かしているみたいで・・・・いや、動かしているというか、動かされているというか・・・


全身が痺れて、どうでも良くなって、カインの望むまま足を開き、感じるままに声を上げ続けた



きっと生まれて初めて本能のままに感情を表に出した。



どうせ、もう会うこともない男だから

所詮いわゆる「行きずり」の男だから、取り繕う必要なんてなかったし


何より一番欲しい言葉をくれて


どこかで安心して


全てを委ねてしまえた






「・・・・・綺麗な瞳ね・・・・」

「・・・・・・・・」


何度目かになるかわからない絶 頂の後、息を整えながらぼんやりと自分を見下ろす瞳に呟いた。

グリーンの瞳は、先ほどこの男が開けた窓から差し込む光で一瞬赤茶色に見えて


その神秘さが


「・・・・・妖精みたい・・・・」


思わず声に出すと、カインは目を見開いて固まった


ああ、そんな顔もできるんだ


何となくおかしくて、クスリと笑いながら意識が遠のいていった





次に目を覚ますと外は真っ暗だった。

なのに部屋の中は電気がついていて


いたのは自分一人だった。


「・・・・・・・・・?」



思わずキョロキョロと見回して、自分がシャツ一枚だけ羽織っている事に気づいた。

加えて横にはコンビニの袋が置いてある。


中を見るとペットボトルのミネラルウォーターとおにぎりが2個に、板チョコが入っている。


「・・・・・・・・・」


誰が置いていったのかなんて丸分かりだ。

現物を見ると急に喉が渇いてきて、一気に水を飲みきった。

すると今度はお腹がすいて来て、おにぎりを一気に食べきって、チョコに手をつけた。


倦怠感がひどい身体には染み渡る甘さに、息を吐いた


散々泣いて、啼かされて


知らない男に何度も抱かれた



思い出すと恥ずかしさでみ悶えてしまいそうなぐらい乱れた



「・・・・・・今日までの最上キョーコは死んだの・・・明日から新しく生まれ変わるの・・・」



あの男が全て壊してくれたのだから



空腹が埋まって満足して、再び眠気が襲ってきてパタリと横たわった。

涙さえ出尽くしていたのは、疲れからか、もう十分だったから。



それでも




「・・・・だから・・・もう二度と・・・恋はしない・・・」



未来への自分決意


その為にあの男に抱かれたのだから





呟いてそのまま眠りの世界に落ちていった。


 







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