心を病むイクメン55 夫からの手紙2 | 夫は心を病むイクメン 鬱は人生のスパイス 美味しい人生になりました

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結婚10年目のプレゼントは鬱病だった。
鬱の夫との日々をふりかえります。

夫からの手紙…

久しぶりにもらったなぁ…。

当時出会ってから14年が経っていたけれど、その間ごくたまーに、書いてくれる夫からの手紙はすごくうれしかった思い出ばかり。

文章はうまいわけじゃないし、字は読みにくいし、誤字もある。それも笑わせるため?かと思うほど温かくて…

ここ数年は家族日記という名の私たち家族の日記に、節目節目にお互いの気持ちを書いていた。それも手紙のようなもの。

普段は多くを語らない夫の気持ちに触れることができたし、私とは全然違う感性で物事をとらえている。子供たちへ向ける言葉も温かくて、羨ましいほどだった。

そんな、思い出いっぱいの手紙…

ちょっと期待した。

読み始めた…











んん…
何これ…

共感もできない、感動もできない。

だから?何よ?

とさえ思える手紙。


他人行儀のような…

読み終えて、


共感もできない…。

書いていることはわかる。理解はできる。

でも、その手紙の中には元気だった頃の夫の姿はない…。

明らかにわたしの心には響かなかった。


書き出し
「出会って14年、あなたはわたしの人生を一変させてくれました。ホンマにありがとう。
今は病気のおかげで家族とゆっくり過ごし、いい父親、いい夫ができたと自負しております」


何で丁寧語なの?
他人行儀にしか思えない。

わたしって…誰や?
いつも自分のこと俺って言うやん?
今までは手紙の中でも「俺」やったよね?

どこをどうみて、いい父親?いい夫?
病む前ならわかる。今は手を焼いてますよ、あなたに…。

字がなんとなく震えてるし。



そのあとは

休職してからの自分の思いが書いてあった。

そして、結婚式以降の不調の原因を考え、書いてあった。

でその中で一番驚いたことー。

昨日「死ぬとか考えんといてね」と言ってくれました。嬉しかったです。

反対に今朝は「死なれたら困るからやめて」と言いましたね。

心が繊細だから
主語が「kou=夫」ではなく「tomo=妻」になると

「困るのはtomoであって、俺はどうでもいいの?」ってなります。

もう、びっくり。
たしかにそう言ったような気もする…。でもわたしからしたら、違いがない2つのフレーズ。

夫の受け止め方がこんなに変わるのかと思うと、怖くなった


この言葉を読み、

鬱はただならぬ…と思わざるを得なかったし、こんなにも繊細で、ダメージを受けやすい夫はまだまだ先は長いなぁとしか思えなくて…。

きつかった。

手紙をもらったことで、わたし自身、落ちた。

最後に

プロポーズの約束は必ず守りますから。

と書いてあった。

そのときは、プロポーズの約束?何?そんなのあった?

と思い出せないほど、落ちていた。






夫の闘病を見守り過ごした時間の中で感性が研ぎ澄まされ、

描く文字も名前ポエムもより心に響くものになったというお言葉をいただいています。


カレンダーも名前ポエムも1枚1枚気持ちを込めてお書きしています。

 

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