尾上町の歴史ある寺社をめぐろう。!と思い立ち

以前、訪ねた寺を再度めぐることにしました。

 

 

白旗観音寺(しらはたかんのんじ)

  加古川市尾上町池田399  Tel 079-422-4906

 

 

山門(表門)

播磨西国33箇所第28番札所で、生竹山(しょうちくさん)観音寺が正式名の

曹洞宗に属する寺院です。

 

 

「いくちよを かけてうえにし 池田山 たもとにかかる 笹の葉の露」

の御詠歌でも知られています。

 

 

 

 

 

山号の書は、山岡鉄舟の筆によるものと言われています。

 

※山岡鉄舟とは、幕末から明治時代の幕臣、政治家、思想家。

  剣・禅・書の達人としても知られる人物です。

 

 

 

 

 

山門前の説明立札には

観音様のお告げの白布を舟印にすると、荒波でも風波の厄を

うけることがなかった。 以来、高砂の浦人は皆舟印に白布を

使うようになったので、この寺を「白旗観音寺」という。

現在も航海安全祈願の人々で賑わっている。  加古川市

。。。。。と記されています。

 

 

 

 

 

 

観音堂(別名・普門閣)

延喜16年(917)、阿蘇友成がこの地に立ち寄った時、観音寺のお告げに従い

一宇を立てて観音様を安置し、地元の人が建立したと伝えられています。

 

寺の名前にもなっている観音堂には、聖観世音菩薩がお祀りされています。

 

 

 

 

 

 

鰐口(わにぐち)

寺なのに鈴を鳴らしてお参り。。ではなくてドラを鳴らしてお参り。。??

七不思議の一つと数えました。

 

 

向拝(ごはい)のところにあるのがドラではなく鰐口といいわれるもの。

大きく一文字に口を開いているので鰐口と名付けられたそうです。

 

 

 

 

 

 

赤いびんずるさん

珍しい赤い色の「びんずる」さんは、初めて見ました。

誰が赤く塗ったのか不明だそうですが、信者さんの自然の発想で

今の「びんずる」さんになったそうです。

 

  ※びんずるさんは病気を治す力があるとされ、病人が患部と同じところを

    撫でるとその部位の病気が治るという信仰。信ずるものは救われる!

 

 

 

 

 

 

絵馬堂

境内には寺院としては珍しい絵馬堂があります。

 

堂内には、明治から現代にかけて、様々な船が安全を祈願した絵馬が

所狭しと奉納されていました。なかには戦時中に奉納された軍の船艇の

ものもあります。

 

 

 

 

 

 

六面石幢

室町時代初期のものと思われる六面石幢があります。

 

説明立板には、「花崗岩製で残っているのは塔身と笠だけで、宝珠は

後補です。六地蔵信仰に伴い石幢塔身6面に地蔵が浮彫りされて非常に

すっきりした感じで美しい姿をしている」と記されています。

 

 

 

 

 

手水所

 

 

 

 

 

井 戸

井戸の中には、人々の願いが書かれた大小さまざまな石が沈んでいるそうです。

 

東堂さまのお話では、信者のご婦人たちが小石に自分の困ったことを書いて

井戸に投げ入れていたそうです。子供たちには危険なので蓋がされたそうです。

使用されている蓋は、石を切るノコギリだとか。

 

 

 

 

 

 

 

魚籃観音(ぎょらんかんのん)

境内には、珍しい名前の観音様が立っておられます。

三十三観音の一つで、手に魚の入った籠を持つ観音様です。

地域によっては魚供養や海上安全祈願、大漁祈願(商売繁昌)などで

お祀りされることもあるそうです。


 

〔魚籃〕:魚釣りなどの折に、とった魚を入れておく竹・網などで作った籠(かご)のこと。

 

 

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)ぼけ封じ観音

一緒にお参りした主人がいうには、私の為に「ぼけ封じ観音」に

よお~く頼んでおいたから」。。。ですって。えー

 

 

 

 

 

 

水子地蔵

昔は、ご夫婦でのお参りが多かったそうですが、最近は女性だけの

お参りが多いそうです。時代に流れでしょうか。。。

 

 

 

 

 

 

鐘 楼

今も現役です。季節によってズレはありますが、毎日夕暮れ時に

大梵鐘を撞かれているそうです。

 

昔は夕暮れ時の鐘を撞く音を聞いて村人たちは夕飯の支度に

取り掛かっていたものだと東堂様は、懐かしそうに話してくださいました。

 

 

 

 

 

弁天堂

山門を入ってすぐ右側にあります。弁天様がお祀りされています。

周りの弁天池の水は、昔から患部に塗るとイボがとれると言われており、

現在も、お水を汲んで帰られる方が、いらっしゃるとか。

 

 

 

 

 

 

本 堂

昔は木造でしたが、今は鉄筋コンクリート造りです。

中に入ると欄間の彫刻や格天井が素晴らしく見応えあります。

 

 

 

 

 

五三の桐の紋

五三の桐の紋は、醍醐天皇に由来するものだそうです。

 

 

 

 

 

格天井(ごうてんじょう)

格天井は全てが見事な花の絵でした。何種類の花が描かれているのでしょう!

約450枚の花の絵は、全て同じものはないそうです。

1枚ずつ眺めていると時間が経つのを忘れてしまいそうでした。

 

 

 

 

 

 

東堂さま(前住職)にお話を聞かせていただきました。

前住職は、福島の出身だそうです。

寺の歴史の中で意外だったのが、創建当時からしばらくの間は、

「刀田山鶴林寺」を本寺とする天台宗の寺院だったこと。

江戸期元禄年間になり現在の曹洞宗寺院に転派したのだそうです。

 

 

 

 

 

この寺院にも数々の摩訶不思議と思うものがありそうです。

 

寺院なのに絵馬堂がある、魚籃観音という珍しい名の観音様、

本堂の豪華な花天井、秘仏の聖観世音菩薩、などなど他にも

寺宝というべき歴史あるものが多く残っていそうです。

七不思議を探してみるのも面白いかも。

 

 

 

 

 

 

 

御朱印

ご住職に書いていただきました。拝む

 

 

 

 

 

 

白旗観音寺 

加古川市尾上町池田399  

TEL 079-422-4906