先週末は学力でトップレベルの
中高一貫の私立中学校で練習試合があったの。
外での待ち時間に、お馴染みのK君とはまた別の
K君が、「JKかわいい。」と言ったんだって。
息子はいずみに「JKってなに?」と聞いた。
「女子高校生」の頭文字だよと答えると、
「・・・・・」そだね。
外に居て「かわいい」なんて言ったら
犬か野鳥かと思うよね。息子の場合は。
昨日、弟の事をちらっと書いて思い出した。
その弟、どうなったかって言うと
そこまでの高IQを持ちながら
結局中学卒業まで成績は振るわず
大人たちの予想を大幅に下回る高校に
進学したんだけどね。その高校に
進学する前にこんな事があったの。
弟の成績を伸ばすために必死だったのは
親だけじゃなく先生たちも同じで
弟の事を「買っている」先生は皆
本当に熱心に対応されているようだった。
もういよいよ、これで進学先が決定する時期、
弟が行った高校に行かせるのはどうしても
能力に見合わないと考えた先生の一人が、
なんと裏口入学の話を持って来たのだ。
相手の学校に成績は連絡済み。
到底入れるレベルではない。
けれど知能検査の結果も連絡してあり
十分にやっていける能力があり
この先の努力次第ではその高校からの
東大合格者の人数を増やせる可能性がある。
と見て、既にその高校から
受け入れ許可が出ているという事なのだ。
すご。
全く持っていずみとは別世界だわ。
それが何と、その練習試合の会場の
高校だったというわけ。
何の因果かね。
でもそれで考えたの。
両親の判断で、弟は結局その
能力に見合わない高校を正規に受験した。
だってさ、見返りとして凄い金額を
支払わなくてはいけなかったの。
もう今はこんな事行われていないだろう。
時代よね。
弟は高校卒業後、結局
東大どころか四年制大学にすら行かず
地方でサラリーマンをしている。
企業規模も給料も申し分無いと思う。
でもね、いずみの
弟に対する見方が変わったの。
両親や他の大人たちの
「弟は凄い」「弟は立派だ」
という声を当然だと思い
「いずみはバカだ」
「いずみの言うことなど聞くに値しない」
という態度を仕方がないと思ってきたけど
それって本当?って疑問に思うようになったの。
弟はよく
家族や身内の悪口を言い
政治の批判をし
日本人への不満を漏らす。
そして正義感が強く
間違った行動をしている他人に
とても厳しい。
弟の「言う事」は正しい。
だけれども。
それならば。
東大入学確実の頭脳を誇る者ならば。
家族の悪口を言うのではなく
家族関係を改善する
働きかけができるのではないか?
政治批判をするのではなく
政治が間違っていると思うのであれば
政治家になって政治を変える
行動が出来るのではないか?
日本人への不満があるのなら
日本を変えるべく
何か行動を起こせるのではないか?
だってこれまでの世界も
そうやって優秀な人たちが
創ってきたきたわけでしょう?
でもそれをしないで
話したところで何も変わらない
こんな田舎の年老いた両親に
それらの不満を話すのみって・・・
それって凄い事なの?
現実を変えられないという意味で
いずみと一緒よ。
いずみは心底実感した。
「自分はありのままで存在していい」
と思って育つ事がどんなに大切か。
宿題やるとかやらないとか問題じゃない。
(おい!うそつけ!)
東大に入れるくらいの頭脳を持ってても
心が育たなかったらそんなもの
何の役にも立たないのだ。
ただ頭の中に入ってるだけ。
弟が悪いわけじゃない。
弟も被害者だ。
弟も他にやりたい事があったのだ。
けれど両親が認めた職業じゃなかった為
今の道に進むことになった。
その道に進んでいたら
きっと「彼の人生に」成功していただろう。
(仕事の成功はわからない)
そして自分の心の不満を
家族や政治や日本人への不満だと思い込み
それを両親に話すだけの人生には
ならなかっただろう。
弟の何が凄くて
いずみの何が劣っていたのだろう?
頭を使えていない時点で同じなのに。
もう弟からの見下しに応じなくていいし
自分を低く見積もり遠慮する必要など
全く無いと思った。
存在としての価値は誰もが同じだし。
存在するのに誰の許可もいらない。
自分は、自分のまま、存在していい。