神山町を案内してくださった大南さんとは一緒にランチもさせていただきました。

行ったところは、「かま屋」さん。

上勝町、神山町に行く事を決めた2か月前ぐらいに、宿泊場所からランチする場所まで全部予約しようと調べたのですが、神山でのランチ場所としてまず行きたい!と思ったのが「かま屋」さんでした。残念ながらちょうど神山に行く月曜、火曜は定休日でお休みだったため諦めていたのですが、なんと、桜が満開だったのでお花見に来られた人たちにと、火曜日でしたが営業していました。

 

image

image

11時30分頃に行ったのですがすでにいっぱい。やや待ちぐらい。

 

ランチメニューは1品のみ。

入り口入ってすぐのカウンターでオーダーしてお支払いします。

ここでも!地元の方々に日常的に食べてもらえるよう「町内価格」というのがあり、町民であれば通常料金よりも安く食べれます。隠された図書館、タクシー利用助成「まちのクルマLet's」に続きの町民特権。いいですね。※前の記事参照。

image

真ん中が厨房になっているスタイルの店内。

 

image

今週のランチメニューはコチラ。

○コールスロー

oronono:キャベツ、人参

つなぐ農園:ラディッシュ

神山産:八朔

里山の会:クレソン、セリ

○新玉葱のオニオンリング

新玉葱:太陽と海

バターミルク、タピオカ粉

○梅干し大根

oronono:大根

里山の会:梅干し

川野さん:橙

○窯炊き椎茸ご飯

阿波ノ北方農園:コシヒカリ

森ノ下農園:椎茸

○チキンレモンクリーム

○菜の花のスチーム

すだち鶏

ファーマース森:レモン

やさいのちえ:菜の花

北海道産:玉ねぎ

生クリーム

 

メニュー表をそのまま記載しました。

生産者が載っています。

image

レモンが効いたクリームが最高。鶏肉は皮はパリッと。お肉は柔らかい。

菜花はとても大きいのが添えてあり、春の味。

 

image

なかなかな量だったので、生野菜大好きにはたまりません。あっという間に最初に食べちゃった。

神山で採れた八朔を使用したドレッシングがとてもさっぱり。

ご飯は、細かく刻んだ椎茸を、オリーブオイルと塩のみで炒めてお米と一緒に炊いたご飯。

ほのかに椎茸の香りがします。

 

image

そして、みんな絶賛してたのがこちら。新玉葱のオニオンリング。

口の中に入れると、ふわっとしていて、周りの衣は溶けていき、玉葱はとっても甘い。

バターミルクに丸一日漬けていたそうで、玉葱の甘味の中にしっかりとバターミルクも合わさってこれまでに食べたことのない味。甘いんだけど、優しい自然な甘さです。

 

image

桜ジュースと、文旦ジュース。

 

image

お昼時間を過ぎて、気づいたら外にまでたくさんの人。

桜のお客さんが来てるとは言え、山奥に人でいっぱいになる「かま屋」さん。

 

image

「地域で野菜を協力してくれている方々」と掲示されています。

とにかく地産地消にこだわっているのがわかります。

使われているお米や野菜などの食材は、耕作放棄地などを借りた自社農園で栽培したり、地域の農業グループと連携して調達しているそうです。

 

かま屋を運営しているのは「フードハブ・プロジェクト」という会社です。会社の名前でもありプロジェクト名でもあるようです。

https://foodhub.co.jp

フードハブ・プロジェクトは、神山の農業を次の世代につなぐ仕組み「育てる、つくる、食べる、伝える」活動を通して食の「地域内循環」を高め、関係性を豊かにし農業の担い手を育てます。「地産地食」を軸に、地域で育てて、地域で一緒に食べることで関係性を豊かにし、神山の農業と食文化を次の世代につないで行くことを目的としています。(イン神山のホームページから一部抜粋)

 

地産地消の拠点にもなっている「かま屋」ですが、テーブルの上には産食率が書いてある紙が置いてありました。産食率とは、学校給食などで用いられる「地域産の食材品目数÷食材品目の総合係数」という計算方法を元に、食堂の料理に使っている食材の割合(%)を定期的に測定していくために、かま屋さん達が定めた独自の基準だそうです。←書いてあったのをそのまま書き写しました。

そしてこうも書いてありました。数値的に現状を把握し、農作物の作付計画に利用したり、野菜が少ない時期に乾物などの保存食を利用したり、「地産地消」の食文化の普及と向上に役立てていきます。

 

そしてその産食率、ホームページで公開しています。

 

地産地消をうたっているカフェやレストランはたくさんあります。

でも、ちゃんと数字化し、それを公開しているところはなかなかないと思います。より意識するようになりますね。

そしてこのフードハブ・プロジェクトの立ち上げ人であり、かま屋の初代料理長を務めた方が、前の記事で書いた神山まるごと高専の食堂を切り盛りされているそうです。

それは美味しいはずだし、地産地消にこだわっているはずです。ほんと羨ましいよ神山まるごと高専生。

 

かま屋の美味しいランチをいただきながら大南さんにお聞きしたところによると、この「かま屋」は1週間同じメニューだそうです。最初はどうしても料理人の人は嫌がったそうなんですね。なぜなら、「また同じメニューか」と思われるのも嫌だし、なんとなく申し訳ない。と思ってしまうから。

でも、毎日食べに来る人なんてほぼいないし、美味しい!と思ったものなら週に2回とか3回とか全然平気です。カレーを毎日食べる人もいますからね。(私も3日同じもの続いても平気です)

1週間同じものを出すことで、食品ロスにもなりますし、たくさん仕入れることができるので生産者さん助かりますよね。その時期にたくさん採れる旬なものも出せるので、「今」しか食べれないものを美味しくいただけてお客さんも嬉しい。

すごいです、フードハブ・プロジェクト。

 

大南さんにランチ後いろいろご案内いただき最後に連れて行ってくださったのが、再びかま屋の場所に戻ってきて、隣にある「かまパン&ストア」。

image

ここ「かまパン&ストア」も、株式会社フードハブ・プロジェクトが運営する自家培養発酵種を使ったパン屋さん。

 

image

徳島県内から四国まで範囲を広げて、自社で育てた野菜をはじめ、手間暇かけて丁寧に作られた味噌や醤油、実際に食堂でも使用している調味料なども販売しています。

 

かま屋さんのランチでお腹が満たされていたのと、夜は鳴門で合流した家族との夕食予定があっためパンは買えなかったのですが、神山町で昔から伝わるレシピを復刻し、そのレシピ通りに地域の方が作られたという焼肉のタレと、野菜にかけるドレッシングを購入。

パンはまた次に行った時に食します。全部ここでやりきってしまうと次の楽しみがないですしね。

 

神山町。いろんな取り組みがあることが大南さんのご案内とお話しでわかりましたが、1つ1つが深いというか実践してる厚みがすごくて、まだまだ書かないといけないことだらけ。

オーガニックの取り組みについてもお聞きしたのですが、インプットが足らなさ過ぎてちゃんと書けそうもないので、興味ある方は神山の本とか読んでください・・。いろいろ出てます本。

 

舌もお腹もそして頭も心も満たされました。ご馳走様でした。

その土地でその土地のものを食す。これに勝る贅沢はありません。

 

こちらとセットでお読みください。