神戸徳洲会病院の医療事故のニュース。
ひどいですね。。。
私はこれまでにたくさんの医師と仕事をしてきました。
色々な方をみていると思うのは
良い人=優秀な医師 ではない、ということ。
良い人であっても、医師として優秀とは限らない。
特に、手技に関しては、センスというか、素質が大きく影響していて
練習すればだれでも上手になるわけではないんだなあ、と思ったりしました。
これは医師に限らず、看護師さんとか、別の職種の方に関してもいえることだと思うのですが、
手先の器用さって、後から育てられない素質なのかなと思います。
神戸徳洲会のニュースになっているカテーテル治療も「手技」のひとつですから、
どんなに数を経験しても上手にならない人もいるし、逆に最初から上手な人もいるのではないかと思います。
ただ、人格的に優れた人であれば
「これは自分には向いていないな。自分は手先の器用なほうではないな。」
ということを受け止めて、手技の不要な診療科へ進むのではないかと思います。
自分の手先が不器用なことに気が付かずにカテーテル医の道を選んだとしても、
患者さんに不利益をもたらしていることを真摯に受け止められる方であれば
これだけ多くの事故を重ねることはないのではないでしょうか。
美容業界にも「事故の多い医師」がいるそうです。
私は噂に聞く程度で、その方のお名前も知りませんので、聞かれても答えられませんよ。
事故が多い医師は、技術云々以前に、
事故を起こしたことに真摯に向き合い反省したり、
事故にあわれた患者さんに親身になって対応することができないのではないでしょうか。
だから、また同じような事故を起こす。
このようなニュースを耳にするたびに
私の恩師(千葉大形成外科初代教授)がいつも
「自分の両親にしてあげたいと思う治療をしなさい」
とおっしゃっていたのを思い出します。
自分の大切な人にも同じことができると胸を張って言える医療を行う。
当たり前だけど、大切な教えです。
医療に100%はないので、不幸にも合併症や副作用が起こることはありますが
その事実に向き合って、同じことが怒らないように対策をしたりすることが大切。
ニュースの事実関係をすべて知っているわけではありませんが、
これ以上不幸な患者さんが増えないように、善処していただきたいと切に願います。