私の通勤車には、バスタオルが乗っています。
それは、道路で亡くなった仔を包むためです。
最初は、新聞紙を被せていました。
いつもハッチやトランクに敷いていたので。
でも新聞紙だと、硬くて包みにくいし、半端なページが飛んで行ったりしそうで。
だから、バスタオルにしました。
仔ネコ、成猫、タヌキ、いたち、
これまでに出逢った仔は、たぶん8~9匹。
助けられたのは、去年の仔猫、命(みこと)1匹だけ。
(命(みこと) 保護から1か月後に譲渡されたおうちで)
だいたいみんな、
見つけたときは死後硬直が出ています。
血の海に横たわった仔もいました。
ほんのちょっと口の端に血がついているだけで、
とてもきれいな身体のままの仔もいました。
成猫の仔のお腹の中が出て、
あまりにも美しい色で、
すごく切なくなったこともあります。
でも、出逢ってしまうと、そのまま過ぎ去ることがどうしても出来ない。。。
この後、何度、車に踏まれてしまうのだろう。
何人の人に、いやな顔をされるんだろう。
動物の遺体に嫌悪感を抱く人は少なくないから。
これ以上、晒しておきたくなくて。
これ以上、かつて生き、歩き、走り回っていたその仔の身体を、
痛めつけてほしくなくて。
だから、タオルで覆います。
決して素手で触れないように、
顔が見えないように身体全体をなるべく覆って、
抱き上げ、
道路わきの草むらや、
ガードレールの外側や、歩道の片隅に運びます。
業者さんの電話番号は登録済みです。
電話をして、
場所を伝え、
その仔とお別れします。
(逃走されたとき、一番心配だったのは事故に遭うことだった)
一昨日。
朝の出勤時、
1匹のタヌキが亡くなってました。
その日、いつもとは違う車だったのでタオルがなくて、
仕方なく新聞紙でその仔を包みました。
その仔は重かった。
もう冷たくて、
ほんの少し硬くて、
新聞紙の端から見えた前足の先が、
突然、私の中に何かを落としてしまいました。
ほんの数時間前まで、
この足で歩いてたのにね。
この足で、この道に入ってきたんだよね。
どうしてかな。
そっか、渡りたかったんだね。
草むらに横たえ、新聞紙の端を身体の下に折り込んで、
誰にも見られないように、
誰にも触れられないように、
そうして別れました。
何匹も何匹も出逢ってきたけど。
初めて、泣きました。
運転しながら、
あの、前足の先を思い出しました。
(世の中の動物の中で、守られているのはほんの一握り)
その車に、
週末はタオルを買って、乗せるつもりです。
また、いつか、
どこかで、
出逢ってしまうかもしれないから。
そんな日は、来てほしくないけど。
でももし、
はねてそのまま行き過ぎるバカなドライバーがいたら、
私は出逢ってしまうと思うから。
(気を付けて。僕たちは上手に道を渡れないから。お願いします)
最後に。
このことを書こうと思ったことはありませんでした。
でも、
別の方のブログを読んで、
書いてみたくなりました。
その方のブログは、とても繊細で、優しくて、でも私はいつも切なくなります。
カァ助クン。
この方の君への想い。
届いたよね。




