ぎゅうぎゅうのバスに乗りながら、揺られる度にハァとため息をつく。
「 菜々ちゃん、人酔いしてどうにかなってしまいそう~ 」
「 みるきー 、何年このバスで通ってる思ってんの。そろそろ慣れんとあかんで? 」
「 えーっと、1年と半年!」
「 いや、真面目に答えんでええねんっ 」
吊革に掴まり揺れるバスに眉下げ、いまいち上手いのか分からないノリツッコミに笑いながら菜々ちゃんの肩にもたれうな垂れた。
去年の4月に男女共学の難波西高校に晴れて入学した。
隣の席やったんが、たまたま山田菜々でバスで偶然一緒やって知ってから毎日登校する内に仲良くなったんや。
そしたら2年に上がっても同じクラスって、もう運命なんやなーって話たり、他愛無い会話をしながらも心の中では早く着けと何度もアナウンスされる度に外の景色を眺めまだかまだかと解放されたかった。
まあ、そう思う気持ちのぶん着くまでの道程は長く感じるものでプシューと扉が閉まると、両手伸ばしながら大声で叫びたくなった。
「 朝が、いっちゃん嫌いやー 」
「 しゃーないやん。近隣の学校多いんやし、一本早いの乗る言うてもみるきー起きれへんのやろ?」
「 菜々ちゃんが起こしてくれたらええねん 」
「 えー嫌やー、だって家遠いもん 」
わざわざ立ち止まって、たこふぐみたいに頬ぶーって膨らましながら大袈裟なリアクションをとる。
ほんま行動がおばちゃんやな、と思いながら先に歩きだす。そしたら「 待ってよ~っ 」って慌てて追い掛けてくる走り方がまた笑えて面白い。
そんな時やった。
「 あのっ …これ落としましたよ。」
「 へ…?」
急に肩叩かれ振り向けば何故か息切らしながらわたしに話掛けてくるショートヘアの女の子。
確か一緒のバスやって今日は、わたしの目の前に座ってた子や。今日も吊革やったから羨ましくて睨んどったん覚えとる。
しかも毎日本ばっか読んでてこの子絶対真面目なんやろって言う印象やった。
制服も隣の難波女学院の制服やったし、そこの生徒やろうと大体見当はついていた。
「 っせやから 、これ … あんたのやろ? 」
「 あ!わたしの生徒手帳っ 、どこにあったんですか?」
「 …バス。じゃもう行きますんで。」
「 え…あ、ちょっと!」
強引に胸に押し付けられたんはいかにもわたしの生徒手帳でがっつり証明写真と名前も住所も書かれている。あかん、これ無くしてたらストーカーあうとこやった。
でも、何あの子?
むっちゃ、無愛想やし喋るなオーラと言うか関わらせてくれん様なオーラやって、人懐っこいわたしにとっては不服で 「 めっちゃ、怖いー。あの人 」と隣の菜々ちゃんにしがみついた。
その日からこの子の印象があまり良くない印象に変わった。そしてもう一度わたしのか裏表確認しながら去っていく後ろ姿を眺めていた。
まさかこれがあなたとの出会いで今既に何かが動き始めてるなんて今の私たちには知る由もなかったんやー…。
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更新が遅れてすいません。卒業式などが迫っていて色々と立て込み、急ぎで駄作ですが続きも落ち着いたら書きますので。
ぜひ続きを楽しみにしていただけると嬉しいです。
では 失礼します。
