大好きな絵本でした。文はオトフリート・プロイスラ―、絵はヘルベルト・ホルツィングで、『クラバート』のコンビによる1976年の作品です。長い間、高額な価格で販売されていたため諦めていたのですが、好学社から2023年11月14日に復刊され、手に入れることができました。
ロシアのある村でイワンという男が、ある時、自身の畑に「みどりいろのつりがね」を見つけます。かつてはお祭りのたびに鳴り、悩みや心配ごとを吹き飛ばし、さみしい者や病んだ者の心にも優しく響いていた鐘でした。
「かなしみあふれるこころに きぼうが生まれました。
どんなにまずしくても ゆたかなきもちがめばえました。
そして、ゆたかなものは、まずしいものに 手をさしのべるようになりました。」
とも。
噂を聞きつけた、傲慢な皇帝がその鐘を独り占めしようとしますが、その鐘は意思があるように動きません。
最近、鐘をついて出る音の波動で体の周波数が修正され、健康を保つという記事をX(旧Twitter)で読みました。私自身も昔、ヨーロッパの小さな町で聴いた鐘の音色に癒されたことがあります。絵本を開きますとその鐘の音を聴いた当時の不安定な氣持ちがよみがえり、美しい響きが聞こえてきます。そうして波動が上がってまいります。