生薬の四気と陰陽の考え方 | 『日々の健康お役立ち情報とたま~に雑談』 糸島薬局 薬剤師コガのブログ

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生薬の薬性は「寒」「涼」「温」「熱」の四気

または「平」を加えた五性という分類をすることができます。

 

「寒」・「涼」は熱を冷ます作用を示し

「温」・「熱」は冷えを温める作用を示します。

「平」は薬性を考える上では明らかな特徴はないとされています。

 

「寒」は熱を冷ます性質をあらわし

消炎・解熱作用を示します。

代表的な生薬として黄連、大黄、石膏などがあげられます。

 

「涼」は寒よりも冷やす作用が弱いもので

代表的な生薬として薄荷、柴胡などがあります。

 

「温」は身体を温める、新陳代謝を更新させるといった作用を示します。

代表的な生薬として桂皮、当帰、人参などがあげられます。

 

「熱」は温薬よりさらに強く温めるものです。

附子、呉茱萸、乾姜などが代表的な生薬となります。

 

また、冷ましも温めもしない「平」の代表的な生薬として

大棗、甘草、茯苓などがあげられます。

 

「寒」・「涼」と「温」・「熱」は陰陽の関係でもあります。

陰陽の均衡が保たれていれば健康ですので

陰に傾いた冷えた病には

陽の温性薬を与えます。

逆に陽に傾いた熱性の病には

陰の寒性薬を与えます。

 

すなわち

寒気がある人は

体が冷えているのですから温める薬を与える。

体中が熱っぽい人には冷やす薬を与える。

 

といった具合に用いる考え方が基本となります。

 

この考え方は食事も同様です。

各食材の四気を考え

陰陽の均衡を保つこと。

これが薬膳や食養生といった考え方にも繋がります。