明日21日は冬至です。
暦便覧では「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」とあります。
北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日です。
陰陽説においては、冬至には陰が極まり、翌日から徐々に陽が生じます。
そのため、中国では冬至を一年のスタートとしていた時代もあったそうです。
春節(旧暦の正月)と同じぐらい冬至は重視されているそうです。
「一陽来復(いちようらいふく)」。
易(えき)で、陰暦10月に陰がきわまって11月の冬至に陽が初めて生じることから、冬至の別名で使われることがあるようです。
太陽の力が最も弱った後に日々回復していくことから、冬が終わって春になるという意味や、転じて、これから幸運が訪れるといった、ポジティブな意味合いがある言葉です。
さて、日本にも冬至にはかぼちゃを食す、柚子湯に入るといった風習があります。
かぼちゃに関しては以前記事にした通り、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあります。
柚子は「融通」がきく、冬至は湯治。
こうした語呂合せから柚子湯に入ると言われています。
もともとは運を呼びこむ前に厄払いするための禊だったと考えられているそうです。
冬の柚子は香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもあります。
一陽来復のために身を清め、新年や大切な儀式に際して入浴するということです。
冬が旬の柚子。
柚子は冬になると黄色くなって香りも強まります。
柚子は果実のまま、あるいは果肉を薄く切り煮出して浴湯料として用いると、肌を軽く刺激して血行を促進します。
寒い冬にはつらい冷え症、肩こり、腰痛、神経痛などの痛みの改善や風邪の予防などに有効と言えます。
柚子湯もかぼちゃ同様、風邪をひかず新年を迎えるための先人の知恵といえるかもしれません。
今年も残りわずかとなりました。
明日は今年最後のバイオリンク茶話会を行います。
皆さま、どうぞお気軽にお越しくださいね。