ノロウイルスが大きな流行になっています。
今年流行しているノロウイルスは、遺伝子に複数の変化がおきてヒトへの感染の危険性が高まっているおそれのあることが国立感染症研究所などの調査でわかったそうです。
集団感染の発生場所を見ますと、保育所や幼稚園、小学校が全体の7割以上を占めていて、乳幼児や小学生を中心に感染が広がっているということです。
ノロウイルスは主にヒトの手指や食品などを介して感染します。
ノロウイルスに感染するとおう吐、下痢、腹痛などの症状を引き起こします。
特に抵抗力の弱い子どもやお年寄りは吐いた物を喉に詰まらせ、肺に入って肺炎を起こして死亡するケースなどもあるので注意が必要です。
ノロウイルスは感染力が非常に強く、感染者の吐物や糞便中に含まれる数百万~数億個のうち、わずか10~100個程度で感染すると言われています。
ノロウイルスに感染しないために、以下のことを心がけましょう。
手洗いをしっかり行うこと。
食品はしっかり加熱すること。
キッチンや調理器具の消毒を行うこと。
家庭内では頻繁に手で触れるものを清潔に保つこと。
また、ノロウイルスは二次感染の恐れがあります。
感染者の吐物などを間違った方法で処理をすると、処理に携わった人に感染する恐れがあります。
処理は感染に十分に注意しながら、スピーディーかつ、確実に行うことです。
ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、口に入って感染することがあるので、吐物などは乾燥させないうちに処理することが重要になります。
吐物などの処理をする場合は、部屋を十分に換気し、使い捨ての手袋やマスクをつけ、タオルやペーパータオルなどで吐物を除去します。
その後、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールで消毒しましょう。
おむつや拭き取りに使用したタオルやペーパータオルは、ビニール袋に密閉し、漏れないようにして廃棄しましょう。
現段階でノロウイルスの治療薬や予防のワクチンはありません。
ノロウイルスに感染しないためには、予防をしっかりすることです。