漢方薬の副作用ってこういうこと | 『日々の健康お役立ち情報とたま~に雑談』 糸島薬局 薬剤師コガのブログ

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こんにちは。
糸島薬局の古賀です。

先日の記事で「五性」について書かせていただきました。

先日の記事はこちら↓
「五性」を取り入れて、体調にあった食事をしよう

漢方薬にも「五性」は存在します。
漢方薬による治療では、この「五性」も薬の選び方では重要となってきます。




漢方薬の副作用ってこういうこと


例えば、風邪の場合、西洋医学ではほぼ同じ薬を投与しますが、漢方では、冷え性の鼻風邪には主に体を温める生薬(麻黄など)を用います。
熱性のノド風邪には体を冷やす生薬(石膏など)で対処し、体力が低下している人の虚証の風邪には体力を補う薬と風邪薬を併用して治療を行います。

このように、その人の体質・状態、つまり、同じ風邪という名の病気でも、それぞれの患者の体質(寒、熱、虚、実)に合わせて、処方を選んで治療は行なわなきゃいけないのです!


漢方薬は病名を治療の根拠とするのではなく、患者の体質(虚、実、寒、熱)や症状を細かく見定め、これに薬の五性などの性質を考慮し(寒、 熱、補、瀉の性質)処方を考え、患者と薬をうまく適合させることで治療効果を発揮します。

だから、病名がわからなくても、原因が不明の場合でも、 漢方薬は用いることができます。


もちろん、生薬は天然物ですが、劇薬・毒薬もあり、西洋薬的な副作用(人体に対して外来的な異物・毒物としての作用)が出るものがあります。


また、それとは別に、それぞれの処方の性質を無視し、これをまちがって逆に治療すれば、症状が悪化し、重篤な状態となる可能性も含んでいます。

たとえば、もともと冷えがある人に、ずっと寒性の生薬を与えてしまうと、本来ならば身体は温めていかなければいけない状態なのに、より冷やしてしまって症状が悪化する、ということにつながってしまう。

いわゆる、「漢方薬の副作用」とはここにあります。


漢方薬も薬です。
自分の体質を見つめ、正しく用いることで漢方薬は効果を発揮するのです!