アメリカ買い付け紀行『最後に』 | 「ビンテージ家具ショップKio」女性店長のDiary

アメリカ買い付け紀行『最後に』


累計走行距離2400キロ。
女一人でよく走ったものだと、我ながら思います(笑)。


買い付けも今回で、まるっと3年になりました。
計16回行ったことになります。

ふと初回のことを思い出しました。

記念すべき初回の第一日目の夜、姉妹店Taoのオーナー夫妻と合流して
三人で飲みに行きました。
(以来、残念ながら、彼らとは日程がなかなか合いません・・・)

「感触はどう?」
「なんとか集められそうなかんじ・・かな。
 でも、(利益とか数字的な部分で)合うかどうか心配で・・・・
 だって、ぜったい赤字なんて出せないですよー。
 どうやったらクリアできるんですかねー。」

今だったら、そのときの自分に言ってやりたい。
「利益率は大切だけど、そんなの売れなければ意味がない。
 それにもっと大事なことがあるんだよ・・・」って。

オーナー夫妻は、その頃からすでにベテランだったし、優しいので、
「最初からいきなり儲かるなんて期待はしないほうがいい。
 私たちも、本当にお金を捨てるような失敗をいっぱいいっぱいやってきた・・」
と言いました。

でもそのときは「お金を捨てる」ことの意味が理解できず
(細心の注意を払えば、失敗はしないはずだ)
なんて思っていました。


さて、私は何を忘れていたのでしょう?

それは、ディーラーから「ひいきにされる」という言葉に置き換えられるかもしれません。


例えば今回のフリーマーケットで。

私「このソファが気に入ったんだけど、ディスカウントできる?」

ディーラーは、新規のメキシカン。
彼は英語がほとんど話せませんでした。

すると、背後からライバル登場。
どうやら彼もメキシカンの様子で、ふたりはスペイン語でやり取りし始めました。

もうダメかな・・と半ば諦めてたら、
そのライバルのメキシカンが私のほうを向きました。

「HEY!キョーコじゃないか。このソファ、オレも買いたかったけど
 キョーコが日本に持っていけばいいさ」(映画字幕調に・笑)

フリマ会場をディーラーが私たちと同じように歩き回って、
同じように買い付けることは多々あることです。

この彼もフリマにいつも出しているお馴染みのディーラー。
「キョーコは、グッド・カスタマーだってことを言ってやるよ」
と言って、スペイン語で交渉してくれて、
「うそ!」と思うくらい安くそのソファを手に入れることが出来ました。


カリフォルニア在住の日本人ディーラーAさんも
「彼女にスペシャルプライスを!」なんて、ふいに横に来て応援してくれるし、

「誰だっけ?」と思うディーラーでも、
「彼女は日本から二ヶ月にいちどやってくるグッド・カスタマーだよ」
と隣のブースからわざわざ紹介してくれたり。

みなさん、本当にありがとう!!


(気のせいかもしれないけど、初めのころは、白い目で見られてた気が・・・笑)

LAで、南カリフォルニアで、がんばってきて良かった!



さて、買い付けのコンテナは、ただいま太平洋を航海中で、
再来週の月曜日に名古屋港にやってきます。
そのあと、通関をやって、いつものように3日間ディスプレイ作業のため
お休みをいただくことになります。

どうぞご期待ください!


そして最後に、ロサンゼルスの運送会社の皆さん、
今回もたくさんのご協力、ほんとうにありがとうございました!





          ↑フリマ会場で見かけた親子。あまりにすてきだったので記念撮影。