昨日6月20日はA.W.主催第34回マンスリーeオークションの締切。

今回は4枚に入札しましたが・・・1枚も落札できませんでした!

2022年11月第22回マンスリーeオークションから落札なし継続中です。

 

さて、今回の注目はこれ↓

フランス メダル 2020年復刻版 1oz (palladium 0.999) PF70UC First Day of Issue

"First Day of Issue"に限ってもPF70UCの登録数は138枚

"First Releases"でPF70UCの登録数は117枚

特に”称号”がないPF70UCの登録数は23枚(記事作成時)

稀少性があるメダルとは言えません。

 

ちなみに、"First Day of Issue"や"First Releases"は

発行初日や発行後30日以内にNGCで鑑定依頼を受けつけたものに与えられる称号。

その称号を有するからといって初期に製造されたものとは限りません。

 

そのようなメダルですから価値は地金程度・・・のはずですが

palladium:パラジウムの場合、地金価値の評価は非常に厄介。

近年、パラジウム地金の価格は変動が極めて大きいからです。

 

そもそも、パラジウムはプラチナの安価な代替品でした。

同じ白金族でありながら比重は12.0とプラチナ(21.4)よりかなり小さく

また、金(19.3)より小さく銀(10.5)より少し大きい程度。

これまで通貨の地金として使用された実績はなく(地金型コインは除く)

接触皮膚炎を起こしやすいため単独でアクセサリーの材質に使用されることもありません。

すなわち、パラジウムは貴金属と言うより産業用金属なのですが

プラチナを触媒とするディーゼルエンジンの生産が落ち込み

パラジウムを触媒とするガソリンエンジンの生産が増えたため

パラジウム地金の価格は、一時、プラチナ地金や金地金さえ凌ぐことがありました。

そうなると、プラチナの安価な代替品ではなくなり様々な対策が取られた結果

今や、最高値の半分程度にまで下落、1g6000円未満となっています。

仮に、パラジウム1g6000円で地金価値を計算すると

6000x31.1x0.999≒18万6413円→手数料抜落札価格にすると16万7940円

これは海外2023年の落札価格1680ドルにほぼ匹敵します。

https://auctions.stacksbowers.com/lots/view/3-11DOBT/

 

今回の落札価格がいくらになるか、注目していました。

締切当日のパラジウム地金価格は1g5280円、したがって、地金価値は

5280x31.1x0.999≒16万4044円→手数料抜落札価格にすると14万7787円

実際の落札価格は18万5000円・・・地金価値の1.25倍となりました。

未だに日本ではパラジウムのメダルに高値が付くようです。