Bramsen647/Diakov312.4, 31-39g (silver), 41mm, mintage ?, SP62

 

Peace of Tilsit:ティルジットの和約を記念するナポレオン1世のメダル。

ティルジットの和約とは

プロイセンの町ティルジット(現在はロシアのカリーニングラード州ソヴィェツク)において

フランスがロシア、続いて、プロシアと結んだ講和条約で

フランスとロシアの協調関係が成立する一方でプロシアの国際的地位は後退し

第四次対仏大同盟が破綻しました。

なお、これに至る決定打は フリートラントの戦いでのフランス軍の勝利でした。

参照:1807 France Battle of Friedland Medal

 

グレードの順位を当ててみよう!、ナポレオン1世メダルでグレード順位を比較した際には

ロシア製としましたが、その後、ドイツ製とする説明も見つけました。

ロシアかドイツか、いずれにせよ、フランス以外で製造された珍しいメダルです。

 

表のデザイン

ナポレオン1世の有冠肖像、フランス製メダルとは印象が異なる貴重な肖像です。

通常、メダルには彫刻師の名前があるのですが、このメダルにはありません。

製造国には諸説あり彫刻師は不詳・・・なかなかミステリアスなメダルです。

 

裏のデザイン

フランス皇帝ナポレオン1世(向かって左)とロシア皇帝アレクサンドル1世(向かって右)。

軍神マーズと正義の神ジャスティスという説もありますが

正義の神ジャスティスは眼を隠した女神のはずです。

フランスとロシアの皇帝が地球儀を持っているところから

両国で世界を牛耳ろうという野心がうかがえます。

なお、地球儀の下に描かれているライオンはバイエルンのライオンと呼ばれるそうです。

バイエルン公国はナポレオン1世に好意的であったため1806年に王国に昇格しました。