ファンタジーコインとはfantasy coin:幻想のコイン

参照:Fantasy Coins

一国の政府が公式に製造したものではなく、一個人や一民間企業が私的に製造したもの。

参照: ファンタジーコインは金持ちの道楽?INA Retro Issueを御存知ですか?

国内のオークションにも時々出品されますが、驚くような高値を付けます。

例:ビルマ・ファンタジーコインの不思議

但し、海外では国内ほど高くは評価されていないようです。

例:Fantasy Coin: Edward VIII Crown in Gold

今回は国内で落札され海外で出品されたファンタジーコインをレポートします。
 
SPAIN Fantasy Pattern 40Pesetas in Platinum 1904 Proof
 
国内落札2021年7月18日:https://www.auction-world.co/library/item_176984.html

当時の説明によると

1904年パリで死去したイザベル2世の為に製造したといわれるシリーズの1枚。

非公式貨だが現存1枚といわれる超難獲品。

ファンタジーコインとはいえ現存1枚!本当?!・・・コレクターの心を強く刺激します。

この説明が功を奏した結果でしょう、落札価格は200万円

手数料込では222万円、当時のレート1ドル111円から2万ドルに相当します。

 

海外出品2022年8月25日:https://coins.ha.com/itm/spain/

この際の説明でもpresumably unique rendition:おそらく唯一の作品とあり

画像のみならず動画も提供されていました。

しかし、落札価格は手数料込で9600ドル、手数料抜では8000ドル

当時のレート1ドル137円から109万6000円ですから

収支は100万円、あるいは、1万ドルを超える大赤字と推測されます。

やはり、ファンタジーコインは海外で国内ほど高く評価されないようです。

 

なお、海外オークションでの説明にはlikely struck by Pinchesとありましたので

今回のファンタジーコインもFantasy Coin: Edward VIII Crown in Goldと同様

Geoffrey Hearnの依頼でPinches社が製造したものと思われます。