ウィーン射撃祭記念銀貨はhttps://www.ngccoin.com/price-guide/によると
通常貨とプルーフに分かれています。
しかし、先月のA.W.主催オークションに出品された、この銀貨↓
AUSTRIA Franz Josef I 2Florin(2Gulden) 1873 NGC-PF58
https://www.auction-world.co/xpai/lot_A31-3138.html
インターネット上のNGC siteで確認してみると
NGC GradeはPF58なのにTotal Graded by NGCではAU58。
但し、他のプルーフでもPF58の場合、Total Graded by NGCではAU58となっています。
これだけでは通常貨とプルーフが統合されていると言えません。
それでは、MS鑑定されたものはどうか?
スラブにはMS63と表記されているにもかかわらず
NGC GradeでPF63、そして、Total Graded by NGCでもPF63になっています。
このため、雲上の女神金貨と同様
ウィーン射撃祭記念銀貨もNGCでかつては通常貨とプルーフに鑑別されていたが
今ではプルーフに統合されていると考えられます。
続いて、通常貨とプルーフの鑑別が落札価格に影響を与えていたのか?
ウィーン射撃祭記念銀貨は雲上の女神金貨より稀少であり
落札記録も乏しいので詳細な検討は困難です。
例えば、PF58はNGCで2枚登録されていますが、海外では落札記録が見つからず
いずれも国内で落札されています。
2021年11月44万円:ginzacoins.co.jp
2023年1月29日39万円:auction-world.co
その一方、MS62の落札記録は
2020年1月32万4000円:auction-world.co
2021年以降はコイン高騰が著しいので一概には言えませんが
PF58の落札価格がMS62の落札価格を超えているため
やはり、PF58と鑑定されたことが影響している可能性はあると思います。