The Queen's Beastsとは何か?
英国女王エリザベス2世(在位1952年〜)の家系を示す
10の紋章に由来するbeasts:獣の彫像のことで1953年戴冠式のために造られたそうです。
参照:https://en.wikipedia.org/wiki/The_Queen%27s_Beasts
①The Lion of England:エドワード4世(在位1461〜1483年)時代の紋章から
②The White Greyhound of Richmond:ランカスター公ジョン・オブ・ゴーント時代
*彼はランカスター朝始祖ヘンリー4世(在位1399〜1413年)の父
③The Yale of Beaufort:ヘンリー7世(在位1485〜1509年)時代
*Yaleは雄ウシに似た想像上の生物でイノシシの牙と角度を変えられる2本の長い角を持つ
④The Red Dragon of Wales:イングランド騎士オウエン・テューダー時代
*彼はテューダー朝始祖ヘンリー7世の祖父
⑤The White Horse of Hanover:ジョージ1世(在位1714〜1727年)時代
⑥The White Lion of Mortimer:ケンブリッジ伯爵夫人アン・モーティマー時代
*彼女はヨーク朝始祖エドワード4世の祖母
*①が黄金の有冠獅子であるのに対して⑥は白色の無冠獅子
⑦The Unicorn of Scotland:ジェームズ1世(1603〜1625年)時代
⑧The Griffin of Edward III:エドワード3世(1327〜1377年)時代
*Griffinは鷲の上半身と獅子の下半身を有する想像上の生物
参照:グリフォン、現る!
⑨The Black Bull of Clarence:エドワード4世時代
⑩The Falcon of the Plantagenets:エドワード3世時代
これら10の獣それぞれ描かれたのコインが2016年から2021年まで
英国のRoyal Mintから発行されました(プルーフは2017年から)。
更に、2021年には10の獣が一堂に会したコイン、completerも発行されました。
金貨・銀貨・プラチナ貨、それぞれ様々なサイズがあります。
例えば、100ポンド金貨プルーフは31.21g、ほぼ1オンスです。
発行数は①〜⑩のいずれも500枚程度です。
国内販売価格ですが、2017年には28万円程度でしたが最近は50万円程度に高騰しています。
今回、運良くシリーズ販売当初の価格程度でスラブ入のものを入手できましたので紹介します。
非常に豪華なオリジナル・ボックスと保証書も付いていました。
UK, 2021, 100 pounds, 31,21g (Au 0.9999), 500 pcs, PF69UC
⑧The Griffin of Edward IIIに相当
8番目ですが、なぜか、2021年になって一番最後の10番目として発行されました。
但し、プルーフではない金貨は2017年に発行されています。
モダンコインは地金価格程度なら入手というのが自分の方針ですが
英国Royal Mint製のコインは非常に人気が高いため、そうはいきません。
シリーズ販売当初に近い価格で入手できただけで良しとすべきでしょう。