昨日はA.W.主催第24回オークション最終日でした。
欲しいものはなかったのですが、気になったメダルはありました。
SWITZERLAND Shooting Festival 射撃祭 AR Medal 1830 PCGS-MS64
https://www.auction-world.co/xpai/lot_24b-5710.html
当初の説明にオリジナルとありましたが、これが間違いだったのです!
Richter Catalog(メダルの本)によると、裏面の向かって左やや上の7について
Straiht 7 = Original, Curved 7 = Restrikeとなっています。
このメダルでは7の斜め棒が直線状ではなく湾曲状ですからリストライク(再鋳造)です。
事実、PCGSのサイト↓で確認すると、Restrikeと明記されています。
https://www.pcgsasia.com/Cert/80714588
また、上記のリンク先を見て、気がついたことはないでしょうか?
スラブ上ではMS64、サイト上ではSP64となっています。
メダルの鑑定を以前はMSで表記していて、今はSPで表記しているからです。
更に、メダルの鑑定表記SPはSpecimenではありません!
Special strikeを意味し、通常貨のRegular strikeに対する用語です。
メダルは行事などを記念して特別に鋳造されたという意味でしょう。
にもかかわらず、今回出品された他のメダルでSP表記を見本打ちと説明していました。
①オリジナル・リストライクの間違い
②見本打ちという説明の間違い
これらを指摘するメールを4月2日にオークション・ワールドへ送りましたが、回答なし・・・
第8回マンスリーeオークションの時にも②を指摘しましたが、回答はありませんでした。
4月8日公表の正誤表に①②が反映されていなかったので
再度メールを送り①②を指摘したら、3度目の正直、ようやく正誤表に反映されました。
①は今回限りの間違いですが、②はこれまでもあった間違いなので
今後はメダルのSP表記を見本打ちと誤ることがないように期待します。
なお、このメダルは第13回日本コインオークションでスタート価格1万円→不落でしたが
https://www.ncanet.co.jp/exhibit/39068
今回はスタート価格3000円→落札価格1万3500円でした。
さて、オークション全体を振り返ってみます。
いつもなら気に入ったコインに優先順位をつけて順番に入札することにより
事前入札の総額が高額にはならないように配慮していました。
このコインが脱落したら、次は新たなコインに入札するという感じです。
今回は自分が気に入ったコインに片っ端から相場中央未満で事前入札しました。
近々のオークション・ワールド主催eオークションで2回連続落札なし
つまり、相場中央未満での落札は到底無理という状況でした。
ですので、どんなに多く事前入札したところで相場中央未満の額なら
ほとんど脱落して、どうせ0〜数個しか落札できないと確信したからです。
予想通り、フロア入札日が近づくに従い次々と脱落していき
更に、脱落したものの価格は想定相場の上限を突破していきました。
結局、落札できたものは大型金貨2枚と大型銀貨1枚でした。
これらは想定相場中央未満というわけではなく
過去の取引記録が少なすぎて相場を想定できなかったので
この程度なら欲しいと思う額で入札して落札したものでした。
厳密な意味で割安落札できたものは1枚もありませんでした!
前回第23回オークションでもコインの価格は上昇していたと思いますが
それでも落札した4枚の金貨と2枚の銀貨の価格は想定相場中央未満でした。
つまり、価格が上昇している最中でも探せば割安なコインがあったのです。
今回は明らかな状況の変化を感じました。
楽観的な側面から考えると、コインの価格が高騰した結果
趣味を兼ねた資産保全として始めたコイン収集が資産保全以上になっていると言えるでしょう。
すなわち、コイン収集戦略は成功しているわけです。
今は収集したコインで満足する時期であり、コインを入手する時期ではないのかもしれません。