SM904, 50-60g (Silver), 50mm, mintage ?, MS61
このメダルにはlarge size (50mm)とsmall size(38mm)があり
ともに日本ではスイス射撃祭記念メダルと紹介されることがありますが
https://jcc-coin.com/antiquecoin/products/detail.php?product_id=810
https://www.ncanet.co.jp/exhibit/21665
これは間違いです。
事実、スイス射撃祭記念メダル・銀貨のカタログであるRichter Catalogには載っていません。
表のデザイン
1897 Switzerland Altdorf Shooting Festival Medalの表のデザインと同じですが
元を辿るとウーリ州の州都アルトドルフにあるウィリアム・テル父子像になります。
https://en.wikipedia.org/wiki/
つまり、今回のメダルはスイス射撃祭記念メダルではなく
銅像完成に伴い発行されたウィリアム・テル父子記念碑(monument)メダルだったのです。
裏のデザイン
1897 Switzerland Altdorf Shooting Festival Medalの裏のデザインと微妙に異なります。
スイスの国章がウーリ州の紋章と並んで配置されていますが
アルトドルフの紋章は描かれていません。
また、紋章を囲む葉輪ですが
左は月桂樹(勝利の象徴)・右はオーク(聖なる木)と配置が逆になっています。
1307-1895とありますが
1307年は
ハプスブルク家の代官に逆らったウィリアム・テルが息子の頭上のリンゴを打ち抜いた年
1895年は
アルトドルフにウィリアム・テル父子の銅像が建てられた年です。
前回のメダルが40mmに対して今回のメダルが50mmと一回り大きいため
存在感が一層増しています・・・やはり、メダルは大きい方が良いです。
なお、重量ですが、50g程度という記録もあれば60g程度という記録もあります。
今回のメダルはスラブ入ですので重量を検証することはできませんでした。
こういう点がスラブ入では残念・・・スラブ収容前に測定した重量を記載すべきです。