次のフランス金貨は第三共和政時代(1870~1940年)に発行されました。
そのため、君主の肖像ではなくフランスを象徴するものが描かれています。
France, 1904, 50 Francs, 16.13g (Au 0.9), KM831, NRI 90, MS62
France, 1910, 20 Francs, 6.45g (Au 0.9), KM857, NRI 14
2枚ともフランスの国鳥であるニワトリ、より正確には、雄鶏が描かれています。
気になるPrivy Markでも指摘しましたね。
ではなぜ、フランスの国鳥がニワトリなのでしょうか?
https://www.air-travel-corp.co.jp/report/report135.htmlによると
フランスは元々ガリア人の国、ガリア人はラテン語でGallus。
そして、このGallusには雄鶏という意味もあるそうです。
あるいは
農業・畜産がさかんなフランスで最もなじみがある鳥がニワトリだったからだそうです。
もっとも、後者だとすると、なぜ雄鶏なのかは分かりませんせんが。
さて、1枚目の金貨、天使が描かれていますのでAngel金貨とも言われるそうです。
天使は板にCONSTITUTION:憲法と書いています。
このAngel金貨には50フラン以外にも20・100フランがあります。
50フランは1878〜1904年の1種類のみ、総数(プルーフは除く)は
コインのデータベース:Numistaによると26,945枚
コインのデータベース:World Coin Price Guideによると26,695枚です。
100フランは1878〜1906年(KM832)、1907〜1914年(KM858)の2種類
KM832は273,892枚か273,671枚、KM858は164,673枚か163,000枚です。
つまり、50フランの方が発行総数が少ないのです。
*100フランでも希少な年号はあります。
なお、KM832とKM858の違いはedgeのletteringのみで
KM832では ***** DIEU * PROTEGE * LA * FRANCE
KM858では ** LIBERTE * EGALITE * FRATERNITEです。
NGCの古いスラブではedgeが全く見えないので、違いを見比べることができません。
次に、2枚目の金貨、フランスを象徴する女神Marianne:マリアンヌが描かれています。
彼女が被っているのは自由の帽子ですので、自由の女神とも言われるそうです。
参照:ペルー銀貨の女神さま