京都市交響楽団第640回定期演奏会の感想 京都コンサートホール 2019年11月16日 |   kinuzabuの日々・・・

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京都市交響楽団の第640回定期演奏会に行ってきた。会場は京都コンサートホール。2019年11月16日。




指揮はシルヴァン・カンブルラン。

曲目は
 武満徹:夢の時~オーケストラのための
 ハイドン:交響曲第104番「ロンドン」
 ストラヴィンスキー:「春の祭典」


さて前半の武満とハイドン。

すみません、武満は覚えていません。いつもとっかかりがつかめず、でも揺らぎが気持ちよく、うつむいてしまう。

実はハイドンも似たようなもので、シャキシャキ快調にやっているのは分かったが、やっぱりうつむいてしまう。

私にとって、武満とハイドンは鬼門で、どうも曲になじめず、苦手な作曲家。今回も同じだった。少なくともゆるい演奏をしていたわけではなく、特にハイドンの第三楽章から第四楽章にかけては、かなり良いと思ったので、余計に歯がゆい。


後半は「春の祭典」。

舞台いっぱいの管弦楽は見るだけで壮大。いろんな音がするを聴くのはとても楽しい。指揮は極めて明晰で、この複雑な管弦楽をかみ砕くように曲想を次々と提示していく。

一方、京響の演奏はこの難曲を自らの実力を誇示するかのように音を響きわたらせていく。すごくハイレベルな演奏で、迫力もすばらしい。ごっつい音の嵐の連続で、これは痺れる。

演奏が終わると、拍手喝さい。素晴らしい演奏だった。


といいつつ、今回の演奏に少々不満があった。それは指揮。明晰なのはよいが、この曲のもつ野蛮さや原始の感覚が薄れたように思えた。ぎりぎりまで追い詰めた時のカタルシスを感じてみたい。贅沢な不満だけどね。

とにかく、京響の実力を肌で感じた演奏だった。実力のあるオケでハルサイを聴くのはとてもエキサイティングな体験だ。また、こんな体験ができることを願っている。