写真を整理していたら30年前の白黒フィルムがあった。あるのは知っていたが、スキャンしていなかった。それで、整理したついでにスキャンすることにした。
驚いたのは、フィルムの劣化の速さ。30年前の記憶は私にとっては鮮明なものなのに、フィルムという物理的化学的なものからすれば、これほど昔のことなんだと思い知らされたような気がした。それだけ私の人生も長い時を刻んだものになっているのだろう。自覚はしてないのだが。
といって、フィルムの種類によって劣化の度合いは違い、例えばコダックのコダクロームなどは今でも鮮明な写真が残っている。白黒フィルムで保存状態も悪かったから、こんなことになったのかもしれない。
ともあれ、白黒フィルムをスキャンすることで、この30年間の記憶とフィルムの劣化と人生の経過とそのギャップについていろいろ考えさせられた。劣化といっても、よく見ると味わいが深いものもある。私のこれまでの30年間もそのようなものであればいいのだが。
1982年7月 東根室駅
1982年7月 落石駅
1982年7月 場所不明(浜中か落石)