春休みの旅行も終わり、(旅行ではなく、夫の赴任先に泊まって桜を見て定点観測をして観光して夕食して終わる)
また夫は戻って行った。
家族5人が一度に車に乗ることは年に数回になった。
我が家の車は7人乗りだが、塾の送り迎えカーとなっていた時期も終わり、普段は私が通勤で使うくらい。
この辺は車がないと生きていけないエリアなので、車2台、夫婦で1台ずつ持っている家庭も多いし、下手すると、成人した子供たちはそれぞれ車を所持し、家族4人なら4台という家も少なくない。だが、我が家は夫が仕事に車を必要としないので、私が乗っているわけだが、大きいし、目立つし、、、職場でパートさんたちの車が並ぶと大抵、コンパクトカーもしくは、軽か、もしくは、ワンボックスカーなので、何だなぁ‥と思いながらいつも乗っている。かといって、軽自動車を所持する余裕はない。
(そもそも軽は怖くて乗れない)
子供たちが大きくなり、それぞれの予定ができ、それぞれで行動するようになり、ほとんど5人で乗ることがないのだが、今回のようなたまのお出かけがあると、ふといろんなことを思う。
3列シートの2席は暗く、窓もあかないので、補助席扱いのため、子供たちから嫌われる位置。かといって2列目に3人が乗ると、真ん中の人の座高次第で、後方が見えにくくなり、運転がしにくいらしい。一番小さかった次女が2列目の真ん中の位置に座ってくれるのが一番ベストなのだが、その小さかった次女はもう小さくはない。
昔は子供たちがじゃんけんで座る席を交替したりしていたり、一番優しい長男が仕方なく一番劣悪環境の3列目に座ってくれることが多かったが、荷物を載せてしまうと3列目も使うので、2列目までに5人で座らなければならない。
そうなると、真ん中に誰が座る??となって、結局、私が座ることに・・・。
酔いやすい次女が助手席。私が真ん中で、左右に長男長女。それぞれ、イヤホンをして音楽を聴いたり、スマホをいじることもあるけれど、大抵は長男が話してきて、とりとめのない話が車内を包み込み、長男の言い間違いや、意味不明な日本語(長男はまともな日本語を話せない)に家族で笑う。
ちらちらと後方を見ているついでにルームミラーごしに目が合う夫は、後方確認をしつつも私たち3人を見ているし、
前を見ている時も、車内で笑いが起きるときに、夫は嬉しそうに笑っている。
子供たちが小さかった頃は、とにかく家族でよく出かけた。本当によく出かけた。土日は毎週と言っていいほど。
北から南まで。今住む関東もほとんどの観光地は行きつくしたし、県内で行ったことのない地域はない。
「いつもどこかに連れて行ってくれて、旅行も毎年連れて行ってくれて、こんなお父さんはいないと思う。」
と、長男が言う。夫には(私にも)絶対に反抗しないし、
「パパってすごいと思う、パパみたいな人はなかなかいない」
と言うので、きっと長男は夫に敬意を払っているのだと思う。
野球やサッカーなどスポーツに全身全霊を傾けた幼少期の親子ではなかったけれど、街ブラや観光やお出かけだけは、
それに匹敵するほどのことをしてあげられていたのかも。(半分は夫の趣味に付き合わされたところもあるのかもしれないけれど)
移動中、2列目の真ん中に座ることになると、こんな景色が広がるのだなぁと思いながら、車内で狭くるしい空間に特別な思いが沸いた。右左の長男長女とはぴったりと腕がくっつくし、今どきの若者会話や今どきの流行りを聞きながら、そうなんだな~と新しい風が私たち夫婦に刺激を与える。
そうそう、夫のアパートのロフトに布団を並べて寝た時も、誰がどこに寝るかで大さわぎ。
結局、いつも、長男が、「しょうがないなー、お前ら(妹たち)わがまますぎる!!」と言って、飲み込んでくれる。
姉妹がそんな兄の性格を知ってわがままを通してしまうところもあるのかもしれないけれど、どんなときも長男がいつも、しょうがないなぁと言って受け入れる。(こういう時、一番次女がわがままだし、すぐ拗ねて泣く。いまだに泣いたりする 笑)
ホテルには泊まれなくなったけど、この先数年はこうして夫のアパートを別荘代わりに宿代わりに泊まり、
旅行気分を味わうことくらいでもいいから家族5人で細々とした思い出を紡いで行けたらいいなぁと思っている。
定点観測ポイントで相変わらず長女は写真を撮らせてくれなかったし、次女ももう写真を撮られる側から自分のスマホで写真を撮る側になっていた。
3人の写真を撮らせてくれないので、それならば!と私が撮ってもらう側に。
みんな必死に誰が一番私をよく撮れるかとスマホを構えている時に、こちら側からパシャリ(笑)
いい思い出です。
本格的な桜はまだ見ごろとは程遠かったけれど、いつもこの時期にここに来ると言う意味では定点観測は無事に完了したかな。