”サンディ・スプリングス市と大阪市廃止構想” | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

今日も三橋貴明氏のブログで政治・経済を学びます。

 

サンディ・スプリングス市と大阪市廃止構想

 

サンディ・スプリングス市を覚えていますか。 


 アメリカのジョージア州のサンディ・スプリングスは、元々はカウンティ―郡に属していたのだが、白人富裕層を中心とした住民が、
「高額な固定資産税を支払っているのに、税金の多くは南部に住む貧困層のために使われ、自分たちのために使われていない」
 として、独立運動を起こし、本当に独立してしまったのです。


 アメリカの「ナショナリズム(国民意識)」が崩壊している事例として、頻繁に取り上げます。つまりは、現在のサンディ・スプリング市の人々と、カウンティ―郡のその他の人々は「同じ国民」という意識を共有していなかったわけです。


 さて、都構想緊急対談シリーズで、恐らくは最も重要な動画が配信になりました。

 

富田先生との対談は、前半の、
「創価学会本部の権力争いにより、大阪市廃止・特別区設置の住民投票に至った」
 という点も重要ですが、それ以上に後半。
 衝撃を受けました、正直言って。


 会社の都合(転勤など)で、大阪市の北部などに乱立するタワーマンションで暮らし、足元の「長屋」を眺めながら生きている、(相対的な)富裕層。


 長屋を眺めるというか、もはや長屋で暮らす「同じ国民」を見下している人々が、
「自分たちの支払った税金が、あんな貧乏人たちのために使われている」
 と、感じ、維新や大阪都構想(なる大阪市廃止構想)を支持している。同時に、彼らは「いつ、自分も長屋の方に落ちるか分からない」という恐怖を覚えている。


 まさに、ツーネーション(二つの国民)。


 11月1日の住民投票で「廃止派」が勝利すると、維新は東京都に進出し、一気に政治勢力を拡大することになるでしょう。何しろ、東京都は大阪市以上にツーネーション化が激しいのです。


 東京が落ちると、もはや「国民分断」の流れは止められなくなり、我が国のナショナリズムは崩壊。ナショナリズムを基盤とする民主制も維持できなくなります。
 つまりは、「自民党の消滅」に至るルートを辿ることになるわです。

 

◆「大阪市廃止」の大きな影響
 11月1日に行われる大阪で大阪市の行政の仕組みに関する重大な住民投票が行われます。
 世間一般では、それは「大阪都構想」の是非を問うものと言われていますが、厳密にはそうではありません。
 そこで問われるのは大阪都構想ではなく、あくまでも「大阪市廃止」とそれに基づく特別区設置の是非なのです。
 これは別に反対派の勝手な解釈なのではなく、「選挙管理委員会の公式文書」に正式に書かれている事柄なのです(例えば、大阪市・区選挙管理委員会のホームページをご参照下さい)。
 したがって有権者は今、大阪市廃止には一体いかなる影響があるのかをしっかりと認識しておくことが求められています。
 ついては、この記事では、大阪市が廃止されて特別区になることで、行政サービスが「向上する」というよりはむしろ、「激しい行政サービスの低下」がもたらされることは決定的だという点をじっくりと解説したいと思います。(後略)』

 政令指定都市である大阪市が廃止されると、行政サービスは低下し、大阪市の凋落はますます進むことになります。


 勝ち組と負け組の差はますます開き、「同じ国民」という意識すら崩壊していき、住民がバラバラで、自治が成立しない、すさんだ「昔、大阪市と呼ばれていた地域」が残されることになります。
 

 そして、旧・大阪市式の荒廃は日本全国に拡大し、我々はやがて「昔、日本国と呼ばれていた地域」で暮らすことになります。
 悪夢です。
 悪夢の未来を避けるためにも、大阪市廃止は「日本国民」として止めなければなりません。もはや大阪市だけの問題ではないのです。