”維新の政治家はなぜ平気で嘘をつけるのか” | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

今日も三橋貴明氏のブログで政治・経済を学びます。

 

維新の政治家はなぜ平気で嘘をつけるのか

 

 そして90年代以降、政治における「中間組織」や、中間組織と政治家の結びつきを「しがらみ」「癒着している」「古臭い」といったレトリックで攻撃し、報道(マスコミ)を最大限に活用し、エニウェア族の票で権力を握る手法が大流行します。五十五年体制崩壊後、自民党を含め、政党は「都市型政党」に変わっていきます。


 有権者の中間組織に近い国会議員に至っては、「族議員」という謎のレッテル貼りで攻撃される始末。


 中間組織とは、一つの「共同体」です。有権者の集まりである共同体を無視し、報道(マスコミ)により一方的にメッセージを送りつけることで、政治力を高める。国政の自民党もやってきたことですが、より巧みなのが「維新」というわけです。

 大阪市で実施される住民投票(11月1日投開票)の正式名称は「大阪都構想の賛否を問う住民投票」ではなく、「大阪市廃止・特別区設置住民投票」である。これは大阪市選挙管理委員会が決めた名称で、ここには「大阪都構想」の文字はない。
 いわゆる都構想とは大阪維新の会が最大の政策とする彼らの政治的理念であり、本来は役所が使う用語ではない。今回は市民からの陳情もあり、この名称になった。
 「今回は」と断ったのは、前回は「大阪市における特別区の設置についての投票」が正式名称で、そこには「大阪市廃止」の文字がなかったからだ。だが、大阪市の廃止こそが同構想の最大のポイントであり、維新にとっては“不都合な真実”のようである。(後略)』
 

 そもそも、2015年の住民投票時、大阪維新の会は、
「今回が大阪の問題を解決する最後のチャンスです。二度目の住民投票の予定はありません」(大阪維新の会の公式HPより)
 公式に宣言していたのです。ところが、平気で前言を翻した。つまりは、嘘をつく。


 なぜ、維新は平気で嘘をつけるのか。もちろん、報道(マスコミ)を味方につけているという点も重要ですが、より本質的な理由として、彼らは自身もエニウェア族なのです。つまりは、特定の共同体に属しているわけではない。
 

 我々は、なぜ嘘をつくことを逡巡するのか。それは、属している共同体からの「視線」「批判」が怖いためです。


 ということは、自分が共同体と無関係に生きられると確信(というか、勘違い)をしている連中は、嘘をつくことに躊躇いがないということになります。あるいは、躊躇いが無くなる可能性が高まる。


 今回の「大阪市を廃止し、特別区を設置する住民投票」では、反対派の議員たちが懸命に「大阪市は廃止されます」と人々に説明しても、支持者からまで、
「そんな、維新のような政党が、そこまで堂々と嘘をつくわけないじゃないか」
 と、妙な反発をされてしまったそうです。


 そこまで、嘘をつくのですよ、彼らは。そして、「共同体からの視線」が気になり、嘘をつくことを躊躇う我々には、「堂々と嘘をつく」彼らの手法の「存在」自体を信じられず、騙される。


 それにしても、前にも書きましたが、維新や松井市長、吉村知事らが嘘をつくのは、これは彼らの腐敗に過ぎません。彼らの嘘が、ここまで批判されずに拡散してしまうことこそが、「政治の腐敗」です。


 嘘が蔓延る政治の腐敗を、正しましょう。これは、日本国の有権者である我々にしかできず、我々がやらなければならないのです。