こんにちは、 古布リメイク・デザイナー あきやま幾代です。
近頃、既製服に古布を取り付けて自分らしい
個性的な表情を表すリメイクを続けています。
コレは友達から譲られたレーヨンのニット・ジャケットです。
モノトーンの格子柄は合繊でも大変貴重なお気に入りの布でして
むやみにカットせず、
衽(おくみ)一枚あるがままの状態を利用して、後見頃の裾に付けてみました。
チョット、着丈が長い気もしますが
パンツだと丁度良いかもしれません。
用尺が足りない分、前端まで届かないのが丁度よい。
そのまま続けると裾が長過ぎてバランスが悪くなります。
終わった布端がスリットのようになって、丁度よいのです。
度々、この「丁度よい」のに行き当たります・・・
制約があるからこそ、「丁度よい」バランスのデザインが生まれて来ます。
昨日、テレビでどなたかが仰ってましたね~。
私も、この古布を用いるようになってから、しみじみそう思うのです。
”制約こそ、豊かな想像の源・・・”と「創作市場」誌にも表記して頂いています。
元のジャケットは後姿が扁平です。
縦横にニットを交差させたステキなジャケットですが
後ろが何とも”無防備”・・・な感じ。
(ちなみに、お客様も生徒さんも皆さんお腹やヒップ辺りを
気にして丈の長いのを好まれます・・・)
これから雨の中、ジャズ・サークル 音袷(おとあわせ)に参加します。
このジャケットなら、雨に濡れても絹と違って心配いりません。
晴れた日は、風に裾をなびかせて歩く楽しみが待っています・・・
一枚の布、一手間 で物が生き返るような気がしています。
あきやま幾代・古布リメイク 衣袷ーきぬあわせー