ロンドン出張’74 | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

さて、台風一過
暑さが戻り、店先の掃除にいそしんでいたら、再び雨が降り出して
昨日のサントロペのリゾート気分とは打って変わって霧のロンドンです・・・

勿論40年近く昔の旅の記録ですが、今は無き「BIBA旋風」の画像を
ご紹介しましょう。

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デザイナーのSerge シャンゼリーゼ店長だった元夫(初めはロンドンに駐在員をしていたので案内役)
と3人でロンドン・リサーチ出張です。

ただでさえ、太陽と縁遠い暗いイメージのロンドンは
寒い上に雨がそぼ降る・・・
赤いポストや二階建てバスのはその街の暗さゆえに選ばれた色なのかも・・・。
そういえば、家々もカラフルである。
その点、同じく暗いパリは建物も町全体が調和して落ち着いたトーンに統一されている。
それぞれの美しさではある。


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ビッグ・ベンとロンドン・ブリッジにやはり行ってみる。
ロンドンへはリサーチで何度か出掛けているが、この時の目的は?
一体なんだったろう、良く思い出せないがフランス人のSerge
初めてだったから、同行したのだろうか・・・

出張が度重なっていたので余り良く覚えていない・・・とは職務上不謹慎なり!
ボス、ゴメンナサイ。
というか、当時は年に2回のショーと卸し業務を終えてひと段落すると
褒章旅行をプレゼントしてくれていたので、それだったかもしれない。 
(のんきなものです! しかし、良く働いたのは事実ですからっ!)


さて、この画像↓ は1974年当時最も世界で注目を集めた「BIBA」にて。

店頭に掲げられた黒い看板を見覚えの方はいますか?
殆ど全てが黒地にゴールド文字のデザインで統一され、徹底したアール・デコ
黒いショップは今でこそ珍しくありませんが、当時は度肝を抜く徹底ぶりでして
天井まで続く黒い棚にカラフルなニットが何十色も揃っています。
(ユニクロのそれより更に徹底したグラデーションの色数)。
特にニットと化粧品が人気を集めていました。

                         写真が皆ボケボケで残念ですが、右は店内のサロン
                        室内の植物は大きなヤシの木で、この時から流行りました。
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中央と下の2枚は「BIBA」の最上階にあるアール・デコ様式がギンギンのレストランへ
3人して着替えて出向いた時のものです。
どこもかしこも黒にゴールド。

こうして日中のカジュアル・スタイルと異なるいでたちで1920年代を意識して
ディナーに繰り出したのです。  (クラシック・カーはよそのです。)
さぁ、そのレストランとは・・・残念な事に写真が残っていません。
何を食べたのかしらん? 
兎に角、しゃれのめした人達をたいして気に止めていない風を装って
(実はもう皆撮影したいくらい素敵なんです!)
こっちだって、かなり20年代を意識してお洒落してるんだから・・・と
虚勢を張ってのお食事でした。
だから、何を食べたか覚えていないし、どんな衣装の人が群れていたのかも
記録を採っていないのである。
(仕事人失格ですな。)

まさに「BIBA」 の最盛期にそこにいた事は確かである!
当時は若くて、いつでもどこでもまたの機会があると思っていたのでしょうね・・・

40年経った今、ご紹介する次第です。