小川洋子著書の代表といえば、「博士の愛した数式」(映画で見ただけ)
続けて読んだのは、「妊娠カレンダー」「ミーナの行進」「科学の扉をノックする」「シュガータイム」
「カラーひよことコーヒー豆」「猫を抱いて象と泳ぐ」この辺りからタイトルが妙に怖ろしげ
「ブラフマンの埋葬」「完璧な病室」「寡黙な死骸・みだらな弔い」「薬指の標本」「沈黙博物館」となる・・・
中には、読み続けるのがしんどくなるものもあった。
![よくいうかいえ(Cahier)](https://stat.ameba.jp/user_images/20110717/12/kinuawase62/25/c2/j/t02200293_0360048011355181018.jpg?caw=800)
「おとぎ話の忘れ物」表紙も赤頭巾ちゃんのイラストで可愛らしいかと思いきや
何とも心の底に溜まるおりのようなものを感じないでは読み進めない。
![よくいうかいえ(Cahier)](https://stat.ameba.jp/user_images/20110724/14/kinuawase62/5d/a3/j/t02200293_0360048011370436740.jpg?caw=800)
「貴婦人Aの蘇生」 ブログで紹介された本、タイトルに惹かれて読んでみる。
3年前に出掛けたロシア・ツアーで見たロマノフ王朝の衰退・滅亡により
国王一家は処刑されたという説明を聞いたが、実は王妃のアナスタシア(貴婦人A)は・・・
という話で興味をそそられたのである。
どの作品もタイトルだけでなく、非現実的でとても不思議な印象が続き
時には頭がこんがらかりそうになったり、めまいを覚えたりもするのだ。
どうしてだろうと、作家自身の言葉で書かれたエッセイ集を読んで少し納得した気がする。
そして、その見事な表現力は自分の心に描く想いを代弁しているような気がしたものだ。
小川洋子さんをネット検索してみた分を引用すると
”決して読者に媚びず、独特な静謐感、喪失感を描く作品を数多く著 わしています。
一度小川作品に触れると中毒症状を引き起こしやすい不思議な世界を気儘 に綴っています。”
なるほど・・・中毒ね、そうかもしれない。
立て続けにもっと読みたくなりますもの!