ハト胸機関車
こんばんは。ゆうづるです。
今回は過去の写真からご紹介します。
時は今から去ること38年前の1981年。私が大学1年の夏に初めて九州に行った時のものです。
もちろん電気機関車を撮影に行ったのですが、この頃の九州は色々な電気機関車が活躍していました。
交流機ではED73,ED75 300番台,ED76,そして北陸からコンバートされたEF70が現役でした。関門区間ではEF30が主力でその中に混じってEF81 303,304の2両がブルトレと荷物列車専用で走っていた時代です。(EF81 301,302は常磐線で活躍していました)
ちょうどED72とED73がEF70に置き換えられている頃で、ED72はほぼ引退といった頃でした。
九州の交流電化に大きく貢献したED72と73は前面が「く」の字に曲げられた独特のスタイルをしていて、俗に「ハト胸機関車」と呼ばれていました。そんな彼らですが、当時行った時にはギリギリ現役でED73の姿を捉えることが出来たのでした。
2枚とも1981-9 鹿児島本線 枝光~八幡間にて
上:あさかぜ1号 下:広島区お座敷列車(だったような…)
この場所は当時「八幡の大カーブ」といって結構有名な撮影地でしたが、この地区の再開発で線路が付け替えられ現在は跡形もありません。現在の線路はこの場所のちょっと北側にありちょうどスペースワールド駅があります。
当時は線路付け替えもスペースワールドもできるなどとは想像もできず、スペースワールドも過去のものとなった今では隔世の感を禁じえません…
1981-9 門司駅にて
上の写真を撮影した翌日に門司駅で撮影しました。
ここも関門トンネルを抜けてきたEF30・EF81牽引のブルトレたちの機関車付け替えを撮影することが出来、大変楽しい場所でした。
しかし後年この構図のど真ん中にポールが立ち撮影できなくなってしまいました。でもその頃はもうブルトレも衰退期でわざわざここで撮る意味合いもなかったですが…
この写真を撮影してから1年も経たずに彼らはひっそりと引退していきました…
引退後1016号機は小倉工場で保存されましたが、今は解体されて残っていません。
ハト胸機関車は門司港の九州鉄道記念館にED72 1号機が保存されています。試作機なのでスタイルが違いますが独特なその風貌は見ることが出来ますので機会あればご覧になってみてはいかがでしょうか?
おまけ
1978年のダイヤ改正で引退し、長らく大分に放置されていたED74も小倉工場にいましたので撮影しました。
望遠レンズを使っても小さくしか映らない場所でしたので豪快にトリミングしてます(笑)
引っ込んだ前照灯ケースと右側面の電暖表示灯がED74とわかる証拠です。
ED74も6両しか製造されず北陸を追われ九州に来た身ですが、後輩のEF70も同じ道をたどり、彼らを追い出したEF81も同じく北陸を追われて九州で活躍しているのは何かの縁(因縁?)ですかねぇ…
それではまた。