解剖生理学(10)、伊藤 樹史先生
本日で解剖生理学は最後の講義はとなります…
よろしくお願い致します
人間の身体は手術後などには、
"くっつく仕組み"
が働きます。
皮膚にも内臓にも同じことが言えます
この仕組みがあるために、わたし達の身体は治癒していく訳ですが、、
これが神経的に、良くない方向に向かってしまうことがあります。。
慢性疼痛と呼ばれる、痛みが残る・長引く状態です
最近では手術後になるべく早い段階でリハビリを取り入れるそうで、その際は痛みを取りながらスムーズに進められるようにしていくそうです
では、手術後に痛みが残ってしまうのはなぜでしょうか?
それは、
脳の変容が起きている
とのこと
一体どういうことでしょうか?
さあ、最後のスライドをみていきましょう
そのはたらき自体が、抑制・脱抑制という状態になってしまうことがあります
【痛みと情動系】
(関与する脳部位)
Pleasure=楽しみ、喜び
快情動(満足感・幸福感)
側坐核NAc
腹側被蓋野VTA
前頭前野PFC
Pain=痛み、苦しみ
不快情動(絶望感)
扁桃体Amy
中脳水道周囲灰白質PAG
青斑核LC
扁桃体と海馬は近くにあるので、痛みと記憶にも深い関係があると言われているものの、まだまだ研究段階のようです。
神経損傷により、
→神経の発芽
→センシティブなα受容体が増える
痛みにより、脊髄の過敏性も増します
脊髄の変形や血流減少に加え、灰白質密度(場合によっては体積や容積までも)の低下
機能低下を起こすと情動系にも変化をもたらす
→痛みの慢性化
これらが、脳の変容そのものといえますね
以上のことをふまえて、
障害神経の解剖学的神経支配
がわからないと、痛みに寄り添うことも難しいことが理解できます
ですがその答えを、わたし達は既に持っていましたね
脊髄神経の最終分布は皮枝となります。
それこそが、デルマトームです
最後に、施術を受けに来る方の訴えを逃さずに聞いてあげること(それを否定しないこと)、そこに調整のヒントはすべてあるとのことです
先生、ありがとうございました
長谷川 茉由(マツリカ身体均整院)
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