今年は親しい人たちの間では訃報がなかった。

とても珍しい一年で、まずまずである。

ここ数年は死神に取りつかれているようで、良くなかった。

仕事だけでなく私生活でも一緒に過ごした顔が、

年に一人か二人ずつ消えた。

OB会の付き合いには近寄らないから、

近況というのが会報レベルでしか分からない。

まぁ、知ったからといって、それがどうした、だが。

ひょっとして新たな訃報がないのは、

次の順番になっているのがわしで

のらりくらりと死神の大鎌をかわしているからなのか。

そういうこともあるかな、と思う。

そろそろ危険水域に入る。

先日、OB会事務局の幹事をしている先輩から電話をもらった。

この方とは将棋を通じて知り合った。

棋力はアマ4段くらいあって、全く勝てなかった。

それが、退社される頃は不調だったのか、連勝したことがあった。

わしはせいぜい2段である。

でも、そのおかげで何となく互角扱いをしてくれる。

 

今年の話題は渡辺明の年間勝率である。

現在、中原誠の不滅の最高勝率を上回っている。

(1967年、47勝8敗、勝率0.854。半世紀前の記録だ)

昨日のA級順位戦は完勝だった。

この勢いならどうか。

3月末まで2敗すると難しい、3敗では絶望だ。

昨年は藤井聡太が最後の久保9段戦に負けて、叶わなかった。

(45勝8敗、勝率0.849)

 

この行方は確かめないと。

満開の桜の頃まで貧乏神とベッタリ付き合って、

死神を誤魔化す作戦だ。