20年、30年くらい前までにヨーロッパにあったカジノは
IR型ではない。カジノがあって終わりだ。
ドイツのバーデンバーデンは有名なカジノの街だが、
クラシックな建物のカジノが街の真んなかにある、だけ。
そばにローマ時代からの巨大な風呂があり、観光客に人気だが、
全く別の建物で少し離れている。
つまり、IR型(統合型)カジノとは違う。
IR型カジノは、1980年代後半くらいから
ラスベガスで考案されて発展したものだと思う。
きっかけは見本市だ。
アメリカは巨大市場だから、何でもかんでも一堂に集まって
商取引をする。新情報も交換できるから、バイヤーや関係者が
全米からやって来る。その人数と展示の量が桁違いだ。
そういう需要を目当てにイベント会場をカジノの街に作ったのだ。
そうしてラスベガスはカジノの街からカジノリゾートの街に進化した。
現在、東京ビッグサイトより大きなコンベンションセンターが
一年365日、無休で活動している。
2000年に出張でラスベガスへ行った。イベントの会期中滞在した。
前日入りして終了の翌日に発った。七泊だ。
朝から会場に行ってブースに陣取る。
2時過ぎくらいには予定の来客が終わり、フリーの客だけになるから
仕事は後輩に任せて、ホテルに戻る。
バーで一杯やりながら街を眺めていると、みんなが戻ってくる。
レストランはより取り見取りだ。とくにイタリアンは旨い。
寿司屋も東京と遜色ない味の店がある。
日本にはないダンスショーが見れる。
仕事先とグランドキャニオンに飛んだ。双発のプロペラ機が懐かしい。
行かなかったが、デスバレーの日帰りツアーも面白そうだ。
IR型カジノは非日常に人を遊ばせて楽しませる。
そういうものでないと成功しない。
立地条件はなかなかハードルが高いと思うよ。