【読書紹介】潮首岬に郭公の鳴く | つぶやき以上のナニカ

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平石 貴樹 『潮首岬に郭公の鳴く』 光文社

 これを今日読み終えました。

 ジャンルとしてはミステリーで、このミステリーがすごい!や本格ミステリ・ベスト10でそれぞれ10位に入賞した作品です。

 元々私は祖母の影響でミステリーが好きで、昔から十津川警部シリーズや相棒、タクシードライバーシリーズなどをテレビで見ていました。

 十津川警部シリーズにいたっては、小学5年生くらいで何冊も読んでいました。また、小学校の図書館にあった、シャーロックホームズや怪人二十面相などのシリーズは半分以上読んだと思います。

 それくらいミステリーが好きな私は、小学6年生のときには自作のミステリー小説も書くほどでした。まぁ内容は荒唐無稽なもので完結すらしなかったわけですが…。

 

 『潮首岬――』はそんな私が久しぶりに読んだミステリー作品でした。

 登場人物の多さで読者の想像を良い意味でかき回していると思います。人数が少ないと、トリックや動機などをあれやこれや絞り込んでいしまいますから。

 内容は一歩一歩状況が見えてくる感じで、結論を知ろうとする読者のペースをもかき乱しているので、筆者による読者のコントロールがされているのかなと。

 ただ、事件を解決に導くキーパーソンの深みがない点や筆者の年齢のせいか、10~20代の若い登場人物の説明や内容に違和感を感じてしまうものがありました。

 初めて読む本としてはオススメしませんが、何冊か日本のミステリー小説を読んだ後なら面白いと感じる作品だと思います。

 人間関係などもドロドロしている点については私は好きな部類なので、そこは良かったな、と。

 個人的には主人公以外の重要なキャラクターの掘り下げがあると没入感に浸れるので、より楽しめたでしょう。

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