中村貞二(1908-1992)洋画家。和歌山県串本町生まれ。赤松麟作に師事。終戦後、串本町で黒洋画会を設立。日本美術家連盟会員、新世紀美術家協会委員などを歴任。県内だけでなく、全国規模の美術展で入賞多数。戦後、串本町を中心に紀南地方の洋画界を牽引。
『潮岬』50号 1960年制作であることから50代前半の作品であり、潮岬の風景を独特なタッチで描いている。
『湯川風景』8号 きよもん旅館(現在は喫茶店)を奥に配置し、湯川のゆかし潟を描いている。おそらく晩年の作品であろう。中村貞二氏が串本の街を描いた串本町文化センターの緞帳は有名。