閉鎖しきれない過疎地

閉鎖しきれない過疎地

実質閉鎖しております

Amebaでブログを始めよう!

今回はブログとして書かせてもらいますが
これは単なる日記ではありません

事実を元に再編成された
フィクションSF大作であり
実際の人物や団体に関係していない
というていですが
実際には関係している可能性が
あるとかないとかです

また、このブログに書かれている見解は
独断と偏見によるものであるため
右に左に片寄っており
最終的にバランスがとれています

どうぞ肩の力を抜いて読んでください

それでは本編です







8月末のある夕方の事

その日は雨が降っていて
なんかじめじめして
何もやるきが起きないな
という気の重たい1日

そんな日でも
俺はちょっとした買い物をしようと雨の中
いつも行くスーパーの入り口
に来ていたんだけど
そこでまるでかかしのように
一人つっ立って
思考錯誤するはめになっていた


どっちにしたらいいんだろう?

そう思わされるような難題が
そこに、いきなり待ち構えていたのだ

まずは持ってきた傘を
店内に持ち歩けと言わんばかりに
細長いビニール状の袋が
100枚以上店の前に置いてあるのだが
矛盾するように
店内に20本近く入る傘立てが
普通に二つも置いてある

どちらに傘を納めるべきか

普通に考えたら
傘立てに置いたほうが楽だ
だからこそ
わざわざ傘を入れるためだけに作られた
このビニールのような袋が
用意されている事には
理由が二つ考えられた

単純に傘立てがいっぱいになって
置けなくなるというのが一つだろう

だがもっと重要な意味としては
自分の傘が無くなってしまう心配が
持ち歩いていれば無用
という事があるだろう

こういう所に置いておくと
他人の傘と間違えてしまったり
盗まれたりという事はよくある話だ

しかもその日俺が持っていたのは
コンビニで買ったビニール傘
つまり最も無くなりやすい
The 紛失物にして
King of 盗難品
である

持ち歩くのは面倒だが
ここは確実に前に進む為にも
傘カバーをして
店内に入るほうがよいだろう

いや、待てよ
本当にそうか

そんな事をしたら

「あ、あの人ビニール傘盗まれるの嫌で
わざわざ店内に持ち歩いているよ」

と思われるのは避けられない事実で
こういう時になにか商品に欠陥があったり
レシートに間違いないがあって
店側に注文をつけた場合に

店員に
「やっぱりわざわざ
傘を持ち歩いている人は
ネチネチとうるさいな
こういう感じの人もいるから
傘立てと二つ用意して置いて正解だった
無くなった時に弁償しろとか
言われても大変だからな」

そう思われるのではないか

しかしこの口から
弁償しろと言った事は一度もない
むしろ、弁償しろと友達が言われた時
まぁ、まぁ、まぁ
と相手をなだめた事があるくらいだ

だから店員にそう思われるのは
極めて心外であるが
まだだいぶ傘立てに余裕があるのに
あえて持ち歩くという行動も
なんだか嫌な感じがあるといえばある

一か八かの賭けだが
ここは傘立てに置いていく事にした


じゃあな、かさりん
大人しく待っているんだぞ


こうして
ようやく店内に入っていった俺に
次に待ち構えていたのは
恐怖の冷風攻撃であった

寒い、寒すぎる
凍えてしまう

外は30度以上
だけど店内はおそらく20度くらいである

冷やさなければならない物は
それ用のケースか棚にいれて
冷蔵もしくは冷凍してあり
今店内をここまでキンキンに
する理由が思い浮かばない

以外と夏に注意なのが
室内での脱水も一つではあるが
それと同時に
冷風のあたりすぎも注意が必要だ

俺は両方の足に爆弾を抱えている
小、中、高とずっとスポーツしていて
足は何度も怪我をしている

去年左足に冷風を浴びすぎて
肉離れを再発してしまったことがあった
そんな事も起こりうるのだ

だから必要以上に冷えすぎた部屋は嫌いだ

こういうスーパーではいつも温度を
一定にしてある場合がある

しかしそれが実は間違いなのだ

例えば25度に設定していたとして
外の気温は28度だとしたら
その差はたった3度だから
機械が正常なら
それ程の冷風は襲ってこない

しかし、もし同じ25度設定でも
外の気温が35度あれば
その10度の温度差を
直すべく冷風というのは
冬に北風がやってきたがごとく
ギンギンに冷えたものなのだ

この日、東京都は雨とはいえ
30度以上になっていて
広いスーパーの温度を
一定の設定にしてあるなら場合によっては
ものすごい風を送らなければならない
それだけの風を浴びる時感じる体感温度は
寒い~というくらいのものになってしまう

そして、その場合によって
というのがまさしく今である

こういう時の対策方法がある

結構簡単だし、誰でもやっている事だ
寒いと思ったら、設定温度をあげるか
風を弱めればいい

いたってシンプルだがこれが一番だ
なにせ数字上の設定が
あてにならない状況なんだから

ところが今回はそうもいかない
客側に設定をいじくる
権利は与えられてない

だから、店側がきちんとコントロールする
しかないのだが、それができていない

寒いとは思わないのかと
店内を見渡したが
レジに一人十代と思われる
店員がいるだけで
ひょっとしたら彼は勝手に設定を
いじれないのかもしれない

彼だけなのか

いいやそんな分けないな

俺は神経を集中させてみた

すると、どこからか人の気配を感じた

あと一人
よく耳を澄ませれば
ドリンクコーナーの裏で
こちらからは見えないが
なんだか音がごそごそ聞こえる

あいつか

姿は見えないし
誰だかもよくわからないが
とにかくあいつなんだろう

今いる中で偉い感じの人

その偉い感じの人
スタッフ専用の別のエリアにいる

こっちはこんなに寒いのに
なんか裏側の別のエリアにいるよ

ちくしょう気付くまい
声もかけられまい

この店
傘を面倒だけど持ち歩くか
楽だけど無くなる可能性がある
傘立てに置くか
その選択肢は委ねるけれども
明らかに寒すぎる店内に対して
ボタンを押すことさえしてくれない

なんともアンバランスなサービスだが
これくらいで堪えていては
先には進めぬ

さまざま試練を乗り越え
やっとの思いで人々が行おうとするもの

それが買い物だ

俺はチーズと卵を買いにきたのだ
このまま進んで行こうじゃないか

歯をくいしばって
俺は乳製品などが羅列してあるゾーンに
たどり着いた

えっと卵と、
ああこれがチーズと

意外にもなんなく
ことを進ませた

ここらへんが経験というものだろうか

俺は
そのままレジに向かおうと歩いていった

が、その時思った

これだけ寒いのに
なんだか喉がかわいたし
アイスも買いたい

あとスナック菓子もあるといい感じだ


そこで飲み物ゾーンに行き
お茶に炭酸
それとスポーツドリンクを買って
続いてアイス地帯に行こうと思ったが
ここで問題が発生

俺はもともと卵とチーズを買いにきたから
買い物かごをもっていなかったのだ

もう腕で持つのも大変だ

かごを手に入れなければならないのだが
どうも見あたらない

どこだ

どこにいるんだ

飲み物を落とさないよう
慎重にうろつきながら
必死で探し続けた

心も体もボロボロで
すべてを諦めかけたその時
店の入り口付近で
四角い形のしっかりとした影が
仁王立ちしているのが
目に映った

彼こそが買い物かごである

俺は言葉を失った

それは彼があまりにも
魅力的だからではない

彼の立っている位置
これこそが非常に悩ませるものだったからだ

彼が今いるのは入り口付近
俺が傘をどうしようか迷っていた
いわばスタート地点だ

どうする

ここまで来てまた元に戻るのか?

あの場所に行くには
すべての商品を戻し
自分が万引き犯ではない事を
完全に証明してからではないと
行く事ができない

両手両脇に商品を抱えたまま
店をそのまま出ていっては
テレビでよくみる
万引きGメンの
「ちょっといいですか?」
攻撃にあっては見も蓋もない

未会計の商品を
店外に持ち出してはいけない

店を出た瞬間に犯罪は成立するという
それならば
ちょっと卵とチーズを買いにきただけで
警察沙汰になってしまうという
危険性があるのだ

しかもこの万引きGメンなる人物
いつ何時現れるか分からない

そのようにワイドショーでは
我々に恐怖を煽ってきた

で、あるなら
絶対に買い物かごは
店の中に置くべきだ

あえて店外に置くのは
店側の悪質な嫌がらせに違いない

俺は風前の灯の精神力を使い
最初からすべてをやり直す決意をした

耐えろ

耐えるんだ

こうして究極的に追い込まれながらも
人々が為し遂げなければ成らないもの

それが買い物なのだ

俺は飲み物を元に戻してそのまま
その場を立ち去ろうとした

するとどうだろう
飲み物を戻した冷蔵庫の向こう側で
なにやらドタンガタン音がするではないか

どうやら飲み物が見えない謎の向こう側へ
落っこちてしまったようだ

俺は悪くない

俺は悪くない

ただ単に、とった飲み物を
元に戻しただけなのだ

そのすきに誰かが補充して満単に
していなければ
溢れて後ろに落ちるわけがない

誰かが、誰かが補充して

は、

そう言えば誰かがさっき
ドリンクコーナー裏側で
ごそごそやってたな

あいつか

あいつが犯人か

きっと全部の飲み物すべてを満単に
するようなことをしていたのだろう

だったら俺が飲み物を一つとったあと
また補充していっぱいにして
そのあと俺がまた商品を戻せば
見えない裏側のスペースに落ちるのは
当たり前の話だ

こういう事もあるから
最後の一つ分は余裕をもって
あけてばいいのに
わざわざ、常にいっぱいにして
一度とった商品を戻させないなら
必然的に買うことになる

こうして着実に得た利益で
この店の懐はさぞ潤っていることだろう

しかし
俺はそのシステムに素直に従わなかった
強引に商品を戻した

No、と言ったのである
はっきりと

俺はレジにいる若手の店員を気にもせず
ちゃんと大人しく俺を待っている
かさりんの横を一直線で通り過ぎて
店外へ出ていった

もう迷いはない
もう一度最初から
すべてをやり直すと決めたのだ

待望のかごを片手に持ち
再度店内に入る
すぐそこで、またしても待っている
かさりんの横を目も
合わせる事無く歩いて行く

まずは卵とチーズだ
できるだけさっき戻したやつだと
思われる物を手に取る

続いてドリンクコーナー
先ほどとまったく同じものを
選ばなければならないという
ルールは存在しない

しかし
ここはあえて同じ飲み物を選ぶ方が
この買い物をすませた後の
達成感がまた違うだろう

俺はさっき何を買おうとしていたのか
思い出してみた

お茶に炭酸それと…

あとそれと……

俺は集中力をmaxにして
記憶の隅々にまで意識を張り巡らせ
あの時に何を選んでいたか
もう一度思い出してみた

お茶に炭酸
お茶に炭酸それと…

…………


お茶に炭酸、それと
スポーツドリンクだ

やっとのことで思い出した俺には
それだけでまるで
何かを達成したかのような
恍惚感が身体中を巡っていた

いけない

こんなところで足踏みをしているわけには
いかないのだ

まだ俺には
アイスを買うという使命が残されている
いつまでもこうしてはいられない

まだまだ自分は半人前なのだという事を
改めて確認させられ
少し、反省をしながらも
確実に前には進んでいるんだという喜びが
矛盾して自分の中を張り巡りながら
今の「心境」というものの
バランスを保っている
そう感じられた

一生懸命やってきたもの
これからもずっと頑張らなくては

とっくにたどり着いていた
アイス用の冷凍ケースに
ようやく手をかけ
何を買おうか、何個買おうかと
あれこれ考えた

夏の定番といえばガリガリ君
ガリガリ部に所属している自分には
随時新商品が発売される度に
メールにてしらせがくる

またガリガリ部のホームページでは
ガリガリ君のクイズに挑戦でき
自分が今ガリガリ君についてどれだけ
知っているか調べる事ができるぞ
君も新のガリガリ君マニアを目指して
クイズに挑戦だ
(ちなみに私は回し者ではない)

そんなガリガリ君と共に
数個のアイスを買い物かごに入れ
あとは素直にケースを閉めれば
なんの問題も無く事は終わるはずだった

だが世の中はそれほどあまくない
必ずといっていい程
何かのトラブルが生じる

閉まらないのである
単純な仕組みのはずのこのケースの扉が
閉まらないのだ

いや、正確にいえば
俺が閉めようと思っている
ケースは閉まっている

しかし
この横にスライドして閉めるタイプの
冷凍アイスケースは
開け閉めする左右に動く扉が
横に長いケースに対して
均等に4つ程ついているが
この扉、一つをきゅっと閉めると
その横の扉に5ミリくらい
微妙に隙間ができてしまう
これでは冷気が逃げてしまい、良くない

ところがその隙間をまたきゅっと閉めると
今度はさっきのところが同じく
5ミリくらい開いてしまうのだ

この隙間を無くすには
洋服のシワを伸ばすように
端から全体的にきっちりと
ケースを合わせてこなければならない

もう少しケースの横の長さに対して
扉の長さの合計を
余裕のあるものにすればいいのに
ギリギリの長さにしてあるから
ちょっとずれたらもう、どこかに
隙間ができてしまうのだ

一体誰が仕組んだのか

コンビニ等で、たまにケースに
扉のないタイプのものがあるが
あれは冷気の送りかたが特殊で
アイスの表面すれすれを
横向きに冷たい風を送り込む事で
成り立っているらしい
そのような技術によってアイスケースの
扉を必要としないのだ
人類の知恵だ

しかしこのスーパーの
アイスケース冷風装置はレトロなもの
であるからケースの扉は
しっかりと閉めなければならない
にも関わらず、サイズがギリギリで
端からきちんと閉めなければ
閉まりきらないという
システムになっている

これはもう、なんかわざわざ
困難なめに合わされているとしか思えない

売る側と買う側という
立場の違いを利用した
我々のような庶民を苦しめる為に作られた
明らかなトラップ

どうして

なぜここまでして
痛め付けられなければならないのか

ただちょっと
卵とチーズを買いにきただけなのに

俺は1時間前の、家でだらだらしていた
自分を思い出した
あの時は良かった
何気ない日常だったけど
今思い出すと幸せだったように思える

静かにコーヒーを飲み
テレビをつけてなんとなく見ていた
今日の天気がいいことを確認すると
これから買い物が終わったら
映画でも見に行こうと
計画を練っていたんだっけ

ん、映画?

そうだ映画だ

俺はこの後映画を見に行く予定だったのだ

こんなところで、倒れる分けにはいかない
倒れる分けには

いかないのだ

あぁぁーーーー


どこからわき出てくるのだろう
極限状態のなか
力の限界を越えたのかもしれない

みなぎるエネルギーの勢いにまかせ
俺はレジへと進んで行った

もう恐いものはない
幾多の困難を乗り越えた俺は
列の一番後ろへと並ぶも
余裕の表情をしている
4、5人並んだ列の一番後ろだが
気にならない
若手の店員の手際が悪かろうと
何も思わない
全然レジの応援が来なかろうと
動じない

後は並んでさえいれば
自動的に前に進むのだ

何も難しい事はない

1人、また1人と会計を終え
前の人がようやく支払いを
終えようとしていた
まさにその時だった

「お次のお客様隣のレジへどうぞ」

黒幕が、遂に姿を現したのだ

しかも、もうここまできたら
むしろそのまま並んでたレジに
かごを置いた方が早そうだが
一応そっちに回った方が早いというていで
やってきた店員が
テキパキと準備を進めるから
それに合わせるべくこちらも早足で
隣のレジへと移らなければならない

本当はそのままの
レジの方が早かったのだが
それが回りの人にばれないようにして
さもスムーズに事が運んでいるかのように
カムフラージュしながら
自分より後ろに並んでいる人の為に
1番適切な判断をした
あぁ、うまくいった
という顔をする必要があるのだ

完全に向こうのぺースだ

そして自分を一瞬にして
見失いそうになっている俺に

ベテラン店員がさらなるプレッシャーを
かけてくる

早い

こいつ早いぞ

先ほどまでの独特のリズムで事を成す
若手店員と違い

そのテキパキさはこちらが合わせなければ
台無しになってしまうほどだ

ためされてるのか?

ここへきて最後の試練か!

最終的にいくらになるかは
「○○○円です」
と言われるまでは分からない

そこからパッと支払いが
素早くできるかどうか
最後の戦いを挑まれているのではないか

ここまでやってきた事が
どれだけのものなのか

すべてはここで決まる

集中しろ

慌てなければ大丈夫だ

俺は会計が
もう少しで終わる事を確認すると
逆算して
その合計が900円台である事を悟った

今だ

くらえっっ!!

俺は1000円札を繰り出した

そしてこのやり取り

店員「1000円からで…」

勇者「はい」


成し遂げた

これまでは早く支払えるかどうか
こっちに注目が集まっていたが
支払いを1000円札と固定する事により
今度は早く会計が終わるかどうかは
店員の釣りを渡すスピード次第
という状態に突き返してやったのだ

俺は釣りを貰うまでの
「向こうの作業待ち」
状態を堪能しながら思っていた

あの時もしも最後に選んだ飲み物が
何だったか思い出せなければ
900円台という好条件には
ならなかったのだ

800台では1000円札のみの支払いが
少し不自然だ
もっと小銭を混ぜて支払えないのか
という事になってしまう

しかし俺は思い出した

最後がスポーツドリンクだという事を

そして1000円札のみで支払っても
たいして目立たない状態を作り出した

これは単なる偶然ではないのだ

そして勝利した

この買い物クエスト
最後にして最大の大ボス

ベテラン店員を倒したのだ



釣りとレシートを受けとると
俺は店を出て空を見上げた

気付けば、あんなに降っていた雨が止んで
空からは日差しが降りそそいでいた

それはまるでこの買い物の勝利を
天から祝福されているようだった

勇者は心のそこから思った
途中で諦めなくて良かった
この喜びは逃げずに全てに向かって
いったものだけが得られるのだ


買い物


それは
私達が乗り越えなければならない坂道
避けては通れない、いばらの道

時に苦しく
泣き出しそうになる事もあったけど
そうした日々も
今になってみるといい思い出です

買い物がもしも存在しなければ
私達はこんなにも強く
たくましくなる事はありませんでした

買い物がなければ
僕は今の僕でありえませんでした
本当に感謝の気持ちでいっぱいです

私達はこれからもこの経験活かして
これから待ち受けるであろう困難な道に
臆する事なく進み続けたいと思います

ありがとうございました








後に傘を忘れた事に気が付き
再び降りだした雨の中
びしょびしょになりながら
かさりんの救出に向かいましたとさ


次回、映画鑑賞クエストがあるかないかは
誰にも分からない事なのだった