木の門扉、フェンスが建てこまれ、塗装屋さんが最終塗装をしました。
室内の塗装は水周りに近いところ意外はほとんどが米糠油のような植物油を主体に塗装をしています。
木の床や腰壁の呼吸を妨げないように、合成樹脂系の幕を被せる様な塗装は行っていませんが、ケースバイケースによってはお手入れ優先で検討しています。
さて、外部の木部は苛酷な環境に晒されます。
木の家に付属するバルコニーの手摺や庇、飾り格子などは、雨、風、紫外線によって徐々に木のセルロースが分解され、表面からの細かい割れが進行します。
その進行を抑えるために、塗装を行います。
以前はなるべく環境に負荷を与えないようにドイツ製の植物油と顔料が混合された塗料を使っていましたが、最近は国産の石油系の塗料を使用することが多くなりました。
直射日光が当たらない場所や周りに建物が建てこんで、風雨の直接的影響が少ない場合は植物油系でもよいのですが、まともに外部に露出する場合は、劣化の低減を第一に考えて石油系木材浸透塗料を使っています。
大工さんがつくった木の門柱と建具屋さんがつくった門扉で、木目もとても綺麗なのですが、長い間にわたって雨、風、紫外線に当たる環境では、塗料の顔料がのって木目が見え難くなるのも仕方ありません。
生活してから、5年、10年と経つにつれて、どうしても色が落ちてきますが、それもいい味を出してくれるのが木のエクステリアです。
もちろん、施主さんがこつこつゆっくりと塗装し直してもらえると、割安でメンテナンスができます。
木部の色と外壁の石灰モルタルのツートーンの色がシンプルな外観にアクセントを付けています。