海風が通り抜ける吹き抜けと大黒柱の家=小田原の家の構造断熱見学会が29日(土)に行われました。
当日は薄い雲から時折太陽が顔を出す、肌寒い天気でしたが、ストーブ1台で段を取りながら木組みと断熱材の施工状況を見ていただきました。
屋根は厚さ3センチの金山杉のあぜくら板がそのまま天井板として貼られ、二階全体の切妻屋根の形そのままが現されています。
その上に防湿フィルムが貼られ、さらにその上に厚さ10センチのウッドファイバー断熱材が敷かれています。
あぜくら板全体が呼吸しながら断熱し、さらにその上のウッドファイバーがしっかりと断熱しています。
室内からの水蒸気はウッドファイバーの下の防湿フィルムで遮断され、結露を防いでいます。
ウッドファイバーの上の通気層が壁から連続して屋根の一番上の換気装置につながることで家全体の通気がされています。
壁は厚さ9センチのウッドファイバーが充填され、ペアガラスサッシとともに断熱性を高めています。
木から作られたウッドファイバーは、断熱性だけでなく、蓄熱性、調湿性があるため、冬は暖房を切ってもすぐ冷えずに暖かさが残ります。
夏は外気の熱エネルギーを断熱するだけでなく内部に侵入する熱を吸収し、夜間にゆっくりと放熱することで、遮熱されたすごしやすさが期待できます。
また、夏の湿気を家全体で吸収して調湿することで、さわやかな室内環境を実現できそうです。
床も屋根と同様な10センチのウッドファイバーです。
家全体を1台のストーブで暖めるには時間が必要でしたが、二階はだいぶ暖かくなっていました。
ご参加いただきました皆様有難うございました。