こんにちは。きのひです。

「ひまわり8号と地上写真からひと目でわかる日本の天気と気象図鑑」 村田健史 武田康男 菊池真以 著 
を読みました。

2017年7月14日 発行 












「同じ雲を宇宙と地上から見たらどう違うのだろうか?」と「はじめに」にあります。

著者である村田健史は「ひまわり8号リアルタイム Web 」開発者。












「一般公開前のひまわり8号の衛星画像を初めて見たときの衝撃(しょうげき)を忘れることができません」

25年にわたって宇宙科学に関わってきた著者ですら、ディスプレイ上にカラー表示される地球の姿に、素直に「美しい」と思った。











「この瞬間(しゅんかん)の地球の姿を、誰(だれ)もが、いつでも、どこでも掌(てのひら)の上で見ることができたら」

それが「ひまわり8号リアルタイム Web 」の始まりでした。











ひまわり8号の特徴のひとつは、世界最高解像度の気象衛星ということ。

雲や地球表面を最大500mの空間解像度で撮影(さつえい)しています。












本書で取り上げた衛星画像にはそれぞれQRコードがついている。

これを読みこめば、Web 上でも高解像度の衛星画像を楽しむことができます。












衛星から見える雲が、地上ではどのように見えているのか。

ひまわり8号が撮影(さつえい)した衛星画像と、ほぼ同じ時刻に撮影された地上からの写真や天気図を見比べながら、さまざまな雲や気象現象を紹介(しょうかい)・解説しています。












ところどころにコラムや豆知識があって読みやすい。

その中に「雲はなぜ浮かんでいるのか?」と。











いや、そんなこと何の疑問も持ちませんでした。

だって雲は・・浮いてるもんでしょ。












ところが、空に浮かんでいるように見える雲ですが、実際には「秒速1㎝ ほどの速さで落下している」











そもそも雲は、直径0.01mm ほどのごく小さな雲粒(くもつぶ)がたくさん集まったものです。

空気中の水蒸気が冷やされると、ちりを核(かく)にして水分が結びつき、雲粒になる。












雲は上昇気流があるところに発生します。

まず、地上の水蒸気が、上昇気流で空高いところに運ばれる。











上空は気圧が低いため、空気が膨張して気温が下がります。

すると空気中の水蒸気は飽和状態となり、空気中に含まれきれなくなった水分が、ちりと結びついて水や氷の粒になる。




これが雲粒で、雲粒がたくさん集まると雲になります。











雲は落下する途中で雲粒が蒸発して消えていくものがある一方で、上昇気流によって新たな雲粒も発生する。

「上昇気流によって、雲は浮かんでいるように見えるのです」












雲はふわふわと気持ちよさそうに気楽そうに浮かんでいるだけのイメージでしたが・・

落下する力と上昇する力のせめぎあいでそこにある、ということでしょうか。





消えたり発生したり、雲の世界もいろいろなんですね。